柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.631 生産性を高める10の極意

先週の「ちょっと台湾」に多くの方からコメントをいただきました。ありがとうございます。

 

隙間の時間で気軽に海外へ行く。そんなライフスタイルがいいなあと思っている人が

“やっぱりたくさんいるんだ!”と実感しました。パストラベルのメンバーたちが

実務的な点をいろいろ詰めてくれているようです。オペレーションのトライアルが終わり

ましたら、正式に募集いたしますので楽しみにお待ちください。

 

 

仕事に家庭に趣味に。「やること」「やれること」はたくさんあります。時間を有効に使う。

これが人生を充実させるためのインフラスキルだと思います。私は昔から次の9つを

意識してきました。

 

1.睡眠時間を十分にとる 

→ 寝不足だと判断力、集中力、処理能力が落ちます。

 

2.隙間の時間でやれることはやる 

→ 5分あればメール数本処理できます。

 

3.自分のスケジュールを毎日先まで更新する 

→ 自分の時間の使い方を意識するとやれることが増えます。

 

4.案ずるよりも動く 

→ 気になるときには自分から動けばいいのです。

「気にしていること」が早く明らかになり手を打つのも早くなります。

 

5.短時間でわかりやすいメモを書く 

→ 自分の考えを周囲に理解してもらえるので全体行動が早くなります

 

6.進んで議論のとりまとめをする 

→ わけのわからない会議ほど時間の無駄はありません。

要するに何が問題でどうするのか”を 明らかにする段取りをつけます

 

7.PC操作を早くする 

→ 知的作業においてはこれがすべての基本。マウスを使わないのが基本です。

 

8.常にネット環境に接続している 

→ わからないことはその場で確認する/連絡すべき人にはすぐ連絡するようにすると

早くなります

 

9.“この仕事は何時までに終わらせる”と自分で時間の制限をする 

→ これなしに自分の生産性は上がりません

 

最近、ここに10番目の極意が加わりました。

 

10.他人の時間を奪わない 

→ 自分の時間を優先するがあまり、周囲の人にしわ寄せがいくようなことがあると

結局は“しっぺ返し”をくらったり、“後戻り”をすることになります。最終的には自分の

時間も想定以上に使うことになります。

 

自分の時間を考える以上に周囲の人の時間のことを気に掛ける。この意識がありませんと、

1から9までの極意を実践しても自分の仕事環境・生活環境は悪化するばかりになります。

 

さて、スキル以前の意識の問題として気持ちの切り替えがあります。

 

何かが起こると(言われると)そればかりずっと気になって他のことへの意識が定まらない。

そういうことってありますよね。しかしこれは厄介です。そういうような状

態になったときに私がやっていること。

 

まずは「運動してシャワーを浴びる」「寝てしまう」。これでたいていの事は消えます。

 

重度の場合には気になっていることを徹底的に書き出すようにしています。更に、それを完

成度の高いメモに仕上げていきます。そうすると、気になっていることを客観的に見ている

自分が生まれ、メモが出来上がったときには気に病まなくなっています。

このやり方。おススメです。

 

 

おまけー1:私が会長を務めるマードゥレクス社の近くにJINSさんの実験店舗があります。

メガネを通してみる眼球の動きからその人の集中力や精神の安定度を測るというメガネを

紹介しています。早速1式手に入れてやってみています。これなかなかおもしろいです。

 

https://jins-meme.com/ja/concept/

 

問題はメガネのデザインが一種類だけなので「食い倒れ人形」に似てしまうことです。

 

 

おまけー2:元宝塚女優の音花ゆりさんがマードゥレクスの「CCクリーム」を

使ってくれています。

 

https://www.instagram.com/p/BM-_HGDDVJA/

 

 

 

Vol.630 ちょっと台湾 AwayでOFF

台湾に行ってきました。

 

パスの旅行事業で「ちょっと台湾」という企画を販売するので、その視察です。

週末に京都に行くような感じで台湾(外国)に出かけてみる。そんなライフスタイルの

提案をしたいと思っています。

 

その昔、オランダに住んでいたときに週末に近場のデュッセルドルフ、ブラッセル、

ロンドンによく行ってました。2か月に一回は出かけていたと思います。デュッセルドルフ

やブラッセルは食事、ロンドンは買い物でした。近場とは言え、外国なので言葉も文化も

違います。これが良かった。外国では“ちょっとしたこと”が「新鮮」に感じられます。

日々もろもろ頭を悩ませていることから離れ、自分をリセットするいい機会だったことを

思い出しました。

 

仕事で世界中を飛び回っていたときには、この感覚はありませんでした。

ONが継続しているとダメですね。「AwayでOFF」でないとこの感覚は生まれません。

このリセット感を気軽に感じてほしい。特に日々忙しい人に。それがこの企画の根幹です。

 

対象が忙しい人なので、旅行期間は1泊2日にしています。いろいろな旅行会社の企画ツアーを

見てもらうとわかりますが、1泊2日の設定は珍しいです。いわゆる激安ツアーですとホテルは

寝るだけ、フライトのLCCになりますが、ここは忙しい人たちのリセット+癒しが目的なので、

普通のキャリア(航空会社)を使いますし、ホテルもそれなりのホテルを用意します。

 

それでいて、3万円代から5万円代で飛行機代とホテル代が賄えるように設定しています。

これに美味しいものを食べてもらったり、移動でタクシーに乗ったりしても5万円あれば十分。

つまり、総額10万円以内で行ける「AwayでOFF」の旅をイメージしています。

 

仕事で忙しい人はもちろんですが、家事・育児で忙しいママさんたちにもご利用いただきたい

ですね。ご主人からのプレゼントもありです。社員旅行や新年会などの宴会旅行も大いにあり。

みんなでノリで行けるといいですね。

 

さてさて、台湾レポートです。

 

台湾の松山空港は街の中にあります。空港を出るとすぐに民家やお店が立ち並びます。

今回の企画で想定しているロイヤルホテルニッコーは空港からタクシーで15分ほど。

そこまでの料金もわずか160元です。(日本円で550円くらい)ホテルの徒歩圏に小籠包の

夜店がたくさんあります。コンビニ普及率が高い都市だけあって、いたるところに

セブンイレブンファミリーマートがあります。日本でお馴染みの牛角一風堂の店舗も

目に入ります。

 

街中はバイクだらけです。自転車をほとんど見かけません。自動車道路が日本と反対なので、

気を付けないと横断歩道で左折してくるバイクに驚きます。

(これは日本と逆の国では全てそうですね。)

 

街中を歩いて見て回るのをお薦めしますが、スタバやドトールのようなカフェが日本ほど

ありません。そういう場所での休憩はあまり取れないと思っていた方がいいでしょう。

また舗装されている道路が日本ほど平らではないので、スニーカーで行くのをお薦めします。

 

ガイドブックで「101」という高層タワーを紹介していますが、ここは“日本と同じ”

なのでAway感がありません。行くなら昼時に地下一階のフードコートでしょう。

このオフィス街で働く社員たちの昼食風景や小学校の社会科見学らしき集団に会えます。

 

 

迪化街という日本のアメ横のようなところもガイドブックによく出ていますが、「からすみ」

「お茶」を買いたい方にはお薦めですが、そうでなければ素通りで良いと思います。

売っているお菓子等は日本のお菓子が主流ですので。私が視察したときはちょうど

「そごう」が1年に一回の全館大バーゲン(10~20%OFF)だったのでそごうの中は昔の

日本の百貨店のような活気がありました。(しかし中は日本と同じです。)

 

ちょっとタクシーで足を伸ばすと「九分(正確には漢字が違いますが)」という美しい街が

あります。観光スポットとして有名ですが、ここは「当たり」です。

(ネットでここの魅力をわかりやすくまとめているサイトがありましたのでご紹介します。)

 

http://find-travel.jp/article/2820

 

台北市内からタクシーで1200元から1400元(日本円で5,000円程度)です。バスや電車で

行くのが主流のようですが、忙しい人がパッと行くとしたらタクシーでしょう。

午後2時頃に台北を出て陽が落ちる頃の風景を見るのがお薦めです。

 

お土産は残念ながら「これ!」というものがありません。気軽に行く旅行を意図しているので

お土産は気合が入らない方がいいと思いますので○ですが。

 

お茶が好きな人は茶器セットはありです。あとは定番の「パイナップルケーキ」になります。

空港の免税店は充実していません。(定番系は買えますが。ラグジュアリー系ブランド品を

買いたい、台湾ならではのものを買いたい、という場合には街中で探した方がいいでしょう。)

 

ということで「ちょっと台湾」旅行に行ってみようかな、という方はお気軽に柴田まで

お知らせください。パストラベルのプロよりご連絡致します。

 

 

おまけー1:「ちょっと韓国」「ちょっとサイパン」とかも企画してみたいと思っています。

 

おまけー2:機内で「シン・ゴジラ」「x-men アポカリプス」を見ました。

シン・ゴジラ」はみなさんがご指摘の通り、怪獣映画ではなく政治映画ですね。

X-men」は全シリーズを見ているものとしては気になるところが多々あり。

全作品で歴史がリセットされたという強引な展開らしいのですが。

 

 

 

Vol.629 当たり前のことが当たり前でなくなる

トランプ大統領誕生。正直驚きました。従来の“常識的判断”が変わってきましたね。

イギリスのEU脱退、フィリピンの大統領選でもその波を感じていましたが、やはり、

という感じです。今後、同様の動きが世界中で起きるだろうと思います。

 

歴史を紐解くと、説明不能だが世界のどこかで同じようなことがほぼ同時期に起きている、

とある識者の方から聞いたことがあります。そういう時期なのだと思います。

そう考えると“国”という概念を変えつつある「IS」の動きもこの一環ですね。

 

これらの事象について単純に良し悪しは語れませんし、評論家的な見解をするほどの

情報を持ち合わせておりません。しかしながら、これらの動きは「当たり前だった

ことが当たり前でなくなる」という現象だと思っています。リーダーたるもの、

“当たり前”に甘んじず、その本質を見極める姿勢が求められますね。

 

「当たり前だったことが当たり前でなくなる」。これを引き起こしているのは

「既存の仕組みの爆発」です。

 

世の中は仕組みがあるので便利になります。あまり考えることなく、その仕組みに

乗っかっていけば物事が進みます。ですから仕組みは“ありがたい”ものです。

 

その“ありがたい”仕組みも環境の変化に応じて変えていくべきなのですが、

仕組みをコントロールする側が既得権を守ろうとして変えることを拒んだり、

変えることだけを目的に目先の改訂を行い、仕組みの本質的価値が棄損したり、

仕組みに乗ることができない新たな層が生まれてきたりすると、“ガス”が溜まり、

ある時点で爆発します。

 

先日の地球温暖化対策の「パリ協定」はこれまでとは異なり先進国も発展途上国

同様にCO2排出を制限していこうという取り組みです。良い試みと思います。しかし、

これを発展途上国の一部の人たちは先進国のエゴと解釈する可能性があると思います。

そうなると、そこにガスが溜まります。

 

シリア難民問題もそうです。ガスが溜まっています。日本においても貧困問題、

保育園問題、安保問題などなどあちこちでガスが溜まってきています。本当の意味での

“ガス解消”を図りませんと日本でも“トランプ現象“が起きるでしょう。

 

大企業でも同じことが言えます。大企業は「仕組み」で動いていますので。

 

企業の中では革命的な爆発は起こりにくいですが、ガスが溜まると、

じわじわとダメになります。企業の“体幹”が弱り、石灰化し、

気が付くと何をやっても業績が上がらないという状態になります。

 

先日来、仲間がとある大企業との取引でとても嫌な思いをしています。仕事の開始に

あたってメールで発注しているにもかかわらず、正式な契約書がないからという理由で

3か月働かせた後に一方的にキャンセルの通知をしてきました。内情を聞くと、

本来は発注権限のない人間だったとのこと。それを上司から咎められたので

キャンセルを通知してきたというものです。

 

正式な契約書を締結せずに仕事をし続けたことは、その仲間の非です。

よって話し合いで本件を処理しようとしたところ、その担当者から“自分と一緒に

上司を説得するための材料を出してほしい”、“ここでその上司の心象を悪くすると

今後の仕事の発注に影響がある”と言ってきました。

 

ひどい話です。

 

この会社のことを良く知る数名に話を聞いてみましたが同様の思いをさせられたことが

多々あるようです。個人の問題のようですが、風土の問題ですね。

こういう会社はいずれ内部崩壊します。

 

大企業という「仕組み」の中にいますと、判断軸が上司の評価/保身になりがちです。

そういう人間が生まれてくる土壌があるということはガスがたまっている証拠です。

この話を聞いた私にもガスが溜まりました。(爆発準備中です。)

 

「当たり前だったことが当たり前でなくなる」。それに気づいていながら放置しておくと、

いずれ「革命的な爆発」をするか内面が腐ります。そうならないように自らの目を澄まし、

手を打ちましょう。

 

 

 

おまけー1:本文で書いた「大会社の嫌な体験」について話を聞きたいなあと思っていた

人がバッタリ現れました!しかも、「琵琶湖のほとりに!」 その方も私の意見を

聞きたいことがあったとのこと。これぞシンクロニシティ

 

 

おまけー2:M原駅の売店でのこと。108円だったので、110円だしたところ、

レジのおばちゃんが “お釣りいる?” “は?”(なんだ?)

 

“お釣りいる? 2円いる?”

“いや、い・いりません” (このパターンは初めてだ)

 

 

おまけー3:長年の同僚のTさんが断食道場でダイエットすると言っているので、

忘年会(Before)と新年会(After)でココリコ遠藤さんの“ホホホイ”を

やってもらいたいとお願いしたところです。

 

 

Vol.628 潮目を引き寄せること

“潮目”はやってくるものではなく、引き寄せるものです。

 

今年の日本シリーズは面白かったですね。小さな“潮目”がくるくる変わる試合の連続。

大きな潮目の変化は第三戦の最終回、大谷翔平選手のサヨナラ安打でした。第一戦で

絶対的エースの大谷投手の先発で負けた日本ハムが広島の精神的支柱である黒田投手が

先発した試合をひっくり返した。しかも大谷の安打で。多くの方が指摘するように、

これで大きな流れが日本ハムに移りました。

 

但し、その前の西川選手の2死からの盗塁。これが潮目を変えるきっかけだったと

思います。2死からの盗塁。攻めています。この攻めの気持ちが潮目を引き寄せたのだ

と思います。(私的には西川選手がMVPです。)

 

良くないことが続くと、誰でも気持ちの上で守りに入ります。いけませんね、

“潮目”を変えるきっかけを自ら遠ざけることになります。

 

私自身、この9月から10月にかけて、いろいろなことが起きたので、無意識のうちに

“守り”に入っていたと思います。そうなると元気レベルが下がり、生産性も落ち、

創造性も下がり、ただ仕事をしているだけ・・・という感じだったと思います。

(といっても傍目にはわからなかったと思いますが)

 

ところが、あることをきっかけに「最悪なるもの」が底を打った音を感じました。

“あ、どつぼ期が終わった。明日から自分らしく動こう!”と思いました。

 

そう思った翌日、驚くことが多発しました。まず朝一番の打ち合わせで、ある方から現在

出光美術館で開催中の江戸時代の禅僧・仙がいの展覧会のパンフレットを見せてもらいました。

これが念押しになりました。「杭に結わかれた犬」の絵が目をひきました。良く見ると

杭が地面から離れています。この犬はもはや結わかれていないのです。しかし、動かない。

結わかれていることに慣れてしまうと、それが外れても動けないという象徴です。

(管理されることに慣れてしまうと、管理が解けても自分では動けなくなってしまう。)

 

自分を縛っているものは自分である。

 

このことを念押しされた感がありました。その打ち合わせを終えて、“やはり、自分らしく

動こう!”と思ったその矢先から、いろいろな人からの連絡が入り始めました。

 

マーサー時代の知人の韓国人から「OTを韓国でやりたいので教えてくれ」、とある経営者の

方が「近くまで来たので寄ってみた」(そのときはお会いできなかったのですが、

次にお会いする予定を立てました。)、とある知人からおよそ5年ぶりのメール。

「リストラで奔走しているが落ち着いたら会いたい。」これ以外にも懐かしい方との

面談が続き、まあ、いろいろな人が集まってきました。いつもの私の感じです。

 

あとはこれまでと同じで“攻める”。失敗しても、転んでも“攻める”。自分の意思で

攻めていれば疲労はしますが、疲弊はしまえん。自分が動けないことを誰かのせいに

して自分を縛っていると疲弊します。この当たり前のことをやれる気力が戻ってきました。

 

みないろいろな事業を抱えて生きているはずです。しかし、それを理由に自分の行動を

制限する必要はありません。先のことを考えすぎたり、失敗したら・・・と思うと

動けなくなります。“いっちょ、やってみる”、それが潮目を引き寄せます。

 

 

おまけー1:「江戸時代の禅僧・仙がいの展覧会」です。時間を見つけて行こうと思っています。

 

http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/

 

 

おまけー2:とあるインタビューで“電通過労自殺”の件を聞かれました。私が思うに

中高年の男性の「時間を守る」概念が“始めの時間だけ”であることが問題だと思います。

「時間を守る」は終わりの時間も含まれるべきです。あとは上司が自分の忙しさを

伝染させる働き方をしていること。これらに尽きます。

 

おまけー3:とあるお店。メニューに「グレープサワー」とありました。

“お、ぶどうサワーか”と思って注文したところ、違うものが出てきました。

 

ま、予測できたといえばできましたが。

 

 

Vol.627 靴の中の小石

 

靴の中に小石が入っていると全力で走ることができません。どんなに些細なことで

あっても、気になることがあるのなら、早めに“解消”しておいた方が良いでしょう。

“気になっている”状態を長らく放置してはいけません。リーダーとしての

パフォーマンスに影響が出ます。

 

“あれどうなってるかな。”

“あの人、どう思ってるかな”

“ちゃんとやってるかな”

 

問題そのものがなくなることはないでしょう。それでいいんです。何らかのアクションを

取ることで、気が晴れればいいのです。小石は消えます。

 

時間の経過と共に小石は大きな石になります。自分の中での“期待値”があがってしまい、

その期待が裏切られたときのインパクトが大きくなります。“ちゃんとやってるかな”

については特にそうです。自分が期待するアウトプットになっていないときに、

そうじゃないかと思ってたんだ!と感情的になりがちです。言わなくてもいいこと

まで言ってしまうこともあります。

 

そこまでになる前に一声かける。それで失敗を未然に防いだり、相手との関係性を

悪化させるほどの言い様に展開することを避けられます。

 

但し、これは日常的に小石の存在を感じている人にはお薦めできません。そういう人が

自分の気が晴れることを優先して確認をし始めると超マイクロマネジメントになります。

周囲としてはたいへん仕事がしにくい状況になります。

 

確認の頻度が多すぎるのはダメです。小石を発生させているのは自分です。日常的に

小石を自覚しているとしたら、周囲の問題と言うよりも、自分のやり方、心のもちようを

疑った方が良いでしょう。

 

周囲のメンバーに対してどのような気持ちで接しているか。“どうせできないだろう”

と思っているのか、それとも“なんとか成功してもらいたい”と思っているのか。

“この人はデキる”と思っているのか、それとも“デキない”と思っているのか。

この見方ひとつでその人に対する気持ちが変わってきます。

 

“どうせできないだろう”“デキないやつだ”と思っている時点でその対象者の存在

そのものが小石になっています。その人がいる限り、小石として認識しています。

 

しかし、よく考えてみてください。“デキない”と思われたくて仕事をしている人はいません

。誰もが貢献したいと思っているはずです。あなたのやり方とは違うかもしれません。

しかし、あなたのやり方が完全無欠ということはありませんし、そもそも経験豊富な

あなたと同じクオリティのアウトプットを出せるわけがないのです。価値の受益者

である顧客が許容できるクオリティであればいいと割り切った方がよいのです。

 

最も良くないのはあなたのやり方や期待するクオリティについてきちんと話すことなく

求めて、それでNG評価をすること。これだと小石の感覚が常にあります。ストレスも高まり、

イライラして、周囲からすると“一緒に仕事をしにくい”存在になります。

 

メンバーとの関係性は時間の経過とともに悪くなる一方です。当事者意識があり、

それなりの力量がある人から抜けていきます。最終的には“言わないと動かない”

“言ってもできない”人の集団を率いることになります。

 

小石を感じたら気軽に確認し、気軽に小石を消す。そういう姿を目指したいですね。

 

ちなにに小石の存在を感じたときに、確認ではなく自分のストレス解消で気分を

晴らすというやり方もあります。ストレスが高まると自分の器が小さくなり、

ふだん気にも留めないことが小石化することがあります。リーダーは良く寝て、

良く笑い、よく運動し、うまいものを食べる。それがチームのためになります。

 

 

おまけー1:福岡行の飛行機がターミナルに引き返しました。

“乗せてはいけない荷物を乗せてしまったのでターミナルに戻します。”とアナウンス。

何を乗せたんだろう?

 

 

おまけー2:今年の日本シリーズはおもしろい!試合の潮目の変化がよくわかります。

初戦を大谷投手で日ハムが落として潮目は広島に。ところが第3戦でその大谷がサヨナラ安打

。第5選でデッドボールからの二死満塁でサヨナラ本塁打。完全に潮目が日ハムに。

さて、この後どうなりますか。

 

おまけー3:“スパイ”のことを“スパイダーマン”と言う人あり。

文脈的に完全にわからない話になりました。

 

 

 

Vol.626 誰もが事情を抱えている

鳥取地震で被害に遭われた方々へ、お見舞申し上げます。地震の3日前に倉吉市

おりましたので、他人事ではありません。見覚えのある街並みが被害に遭っています。

お会いした方々の安否が気になります。一日も早い復興を祈念しています。

 

さて、今日のテーマは「誰もが事情を抱えている」です。

 

“家庭”には代わりの人間がおりません。早退した方がいい、今日は会社を休んだ方がいい、

と思ったときには、自分の最初の心の声に従いましょう。“一大事”とまでもいかなくても、

あなたが動かないといけない場合には家庭を優先すべきです。

 

“仮に仕事に穴をあけたとしても、挽回すればいいのです。家庭は挽回が効きません。

あなたが会社組織に所属しているのであれば、必ず誰かがフォローをしてくれるはずです。

心配いりません。個人事業主の場合には穴をあけたことでその仕事を失うかもしれませんが、

それも長い目で見て挽回すればいいのです

 

実際には“穴をあけた”と思っているのは自分だけで、周囲がそう思っていないことも

多々あります。

 

問題を抱えていたとしても、その問題が表面化していないときに抜群の仕事をしている

人は周囲の目が違います。周囲から信頼される存在になっていますので、家庭の事情が

表面化したときには周囲がそれを受け入れてくれます。突然休んだとしても“穴をあけた”

とは誰も思いません。むしろ心配します。

 

仕事をしているときに100%の力を出していれば問題ないのです。

 

いけないのはなにかあったら責任がとれないから・・・として自ら仕事を限定的にしたり、

周囲に対して必要以上に気を遣うことです。

 

そういう行動をとっていると“事情がある人”という認識になり、直接口に出すことは

ないでしょうが、できれば一緒のチームには入れないでほしいと思われる存在に

なってしまいます。それは避けたいですよね。

 

気にすることはありません。みないろいろな問題を抱えて生きているものです。親のこと、

子供のこと、配偶者のこと…等。問題の深刻さには個人差があるでしょうが、気になる

という点では同じ。何の心配なく仕事に打ち込める人の方が少ないはずです。

 

大事なことは事情に負けて仕事をする気持ちが弱くなることです。「意識の壁」を

つくって、仕事中は仕事に専心しましょう。気にしながら仕事をするくらいなら、

思い切って仕事を休んだ方がいいです。仮に事情が深刻化して、普通に出勤がままならない

ことになることもあるでしょう。その社員が余人をもって代えがたい社員であれば会社側が

工夫をするものです。在宅勤務ということもあるでしょう。

 

ちなみに、これが毎日なのが、子育て中のワーキングマザーだと思います。

 

こうした事情を理由に報酬を一定割合削減している会社が多いのですが、私は反対です。

仕事の成果は職場における労働時間で決まるものではありません。事情があって早退したり

、休んだりしている社員、または時短で保育園の送り迎えをしている社員の多くが仕事の

質を落とさないために、必要とあらば深夜早朝、休日などに自分の時間を投入しています。

しかも、その分の手当を請求していません。

 

ホワイトカラーエグゼンプション制度の解禁を引き続き求めます。

 

 

おまけー1:「働き方改革」の主要課題の一つが非正規問題ですが、なぜ、非正規社員

たくさんいるか、これは、ひとたび社員にしてしまうと「解雇」が難しいからです。

「金銭解雇制度」の導入を棚上げにしたままでは議論が空転します。

(こんなことはわかっているはずなのに・・・といつも思います。)

 

おまけー2:フリスク入りのマスクを試してみました。確実に効きます。眠気は完全に飛びます。

 

http://www.suzuran-corp.co.jp/frisk_mask_html/

 

 

おまけー3:ココリコの遠藤のライザップのCMを見て、

なんとなく悔しい想いをしているのは私だけではないはず。

 

 

 

Vol.625 メンバー構成が織りなすプラスとマイナスのパワー

メンバー構成が織りなすプラスとマイナスのパワー。人事異動はこの点も考えて実行する

ことをお薦めします。

 

6年前に開発した体験型ケーススタディ(Organization Theater:OT)は有事の疑似体験

プログラムです。ケースの題材は「小が大を飲み込む合併」「自社製品による死傷事故」

「契約不履行問題」「親会社による自社売却」「買収した海外子会社が抱えるトラブル」等、

どうなるかわからない中で多くの対立課題への対応が求められるものばかりです。

おかげ様で日本を代表する企業で「次世代リーダー育成プログラム」のコアメニューに

なりつつあります。

 

こんなことがあります。個々人は大変優秀。ところが、そのメンバーでチームを構成したところ

、チームとしてのパフォーマンスは期待以下。ケースに登場する利害関係者の反応も「×」。

メンバー構成的にはあきらかに失敗です。一方で個々には課題があるメンバーですが、

チームとしては思いがけず良いチームパフォーマンスを上げる。

 

この違いは何か。私はチームの総合力は個々の力量の積算ではなく、相互に影響を与え得

る要因により決まると思っています。相互に影響を与える要因としては「役割構成」

「組織感情」「特異な個性」があると思います。

 

まず、チームがチームとして機能するには「Driver」「Follower」「Enabler」という

3つの役割がそれぞれ機能することが必要です。

 

「Driver」とはチームの先頭に立ってぐんぐん引っ張る役割です。役職・年齢関係ありません。

指示を待たずに自ら方向性を見極め動く存在です。「Follower」は集団として決まった

方向性に“ついていく”役割です。「Follower」の相応な動きが組織に安定をもたらします。

「Enabler」とは「Driver」や「Follower」が動きやすいような環境を整える役割です。

時に縁の下の力持ち、時に“ミスのフォロー”、時に“感情のはけ口”。こういう動きをします。

 

この3つの役割がきちんと構成されるとチームがチームとして機能します。特にEnablerの

働きが重要です。Enablerが機能しているとチームのストレスが軽減されます。更には内外の

状況に応じて、同じ人が「Driver」になったり「Follower」になったり、役割を変えることが

できると変化対応力が働き、より強いチームになります。

 

お互いにどういう気持ちで接しているか。自分の弱みを見せられる関係性か。こうした感情面の

影響も無視できません。遠慮があったり、“あの人はこんな人だから”と腹に一物ある状態では、

いざというときに力を出し切れません。リーダーが交代したり、新しい人を迎えた時に

「チームビルディングの機会」が必要なのはこのためです。

 

「特異な個性」の存在。この影響を封じこめられるかどうか。チームのパフォーマンスを決めます。

 

一生懸命だが強烈にずれている人がいます。本人は極めて誠実に取り組もうとしていますが、

その発言内容、タイミングが強烈にずれているので、全体の士気が落ちます。また、その人を

どう扱うかにエネルギーが削がれてしまい、パフォーマンスの方向性があやしくなります。

こういう特異な存在をどう封じ込めることができるか。場合によっては代謝できるか。

ここも見逃せないポイントです。

 

 

人事異動は、「欠員補充」「キャリア開発」「苦情処理」等の理由で行われるものですが、

それによりその組織にどのような影響がもたらされるか。ここを捉えて手を打つ。

これは人事の仕事です。だからこそ、人事は社内の人を知らないといけません。

人事部員が常にオフィスの自席にいるような会社はパフォーマンスが上がりません。

 

 

おまけー1:マードゥレクスの化粧品を「中国」「台湾」「タイ」で展開していこうと

企てています。まずは中国。(お知り合いの中国の方におススメくださいませ)

 

http://exbeaute.com/cn/

 

 

おまけー2:柴田塾の最終日。隣で「日本ほめる達人協会」のイベントがなにやら開催中。

ほめる達人にぜひお会いしたい。(NHKの「LIFE」のキャラクターで現れそう。)

 

 

おまけー3:CVSで“チョコモナカジャンボ”を見ると「チョコモナカ、ジャーンボ♪」の

メロディが頭を横切りませんか?