柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.320 "その気"になれば

"その気になる!"

このパワーには計り知れない力があると思います。
アントニオ猪木さんの「元気があれば、なんでもできる」ではありませんが、
仕事について言えば、"その気になれば、なんでもできる!"だと思います。

ちなみに、"その気になる"とは、特定のことに対して、
自分自身のスイッチが入ることです。

"その気になると"、いろいろなことが変わっていきます。


例えば、新聞や雑誌に自分が関心のある記事が多くなったと感じるようになります。
実際には、"多くなった"のではなく、その記事が目に留まるようになっただけですが。

最初からその情報は目の前にありました。
なにしろ世の中には情報があふれていますから。
但し、情報過多は「無」と同じ。何もなければ自分の感性には響きません。
ところが、"その気になった"ものについては、自分自身の感性が積極的に
キャッチするようになるのです。

"その気に"なると他にも変わることがあります。

例えば、"シャンと"するようになります。生活に張りがでます。
"その気に"なったことに自分の時間を割きたいので、
ダラダラと時間を過ごさなくなります。風邪をひいたり、
体調を崩すことも少なくなります。
具合が悪くなっている場合ではないという意思が身体の隅々に働くからです。

「やる気はあるが能力がない」という人物評を聞くことがありますが、これは
実態を正しく表していないように思います。その当事者は"やる気"があるように
周囲に見せているだけで、実際のところ本人は"その気"になっていないのでしょう。
だから成果が伴わない。

もったいないですね、ヒトの能力にはそんなに差はないはずです。
飛びぬけて才覚がある方もいるでしょうが、
そっちの方が劇的に少数派のはずです。
普通の企業や団体の中で働いているヒトの中では、
そんなに差があるわけがありません。

それでも、その中で、仕事がデキる・デキないの差があります。となると、
それを決めているものは、"その気"の有無じゃないでしょうかね。
"その気"になることが多くあったり、それが継続しているヒトが結果として、
"デキる"ヒトになっている・・・。


先日、支援している某一部上場企業で「出張柴田塾」をやりました。
ここの社員のみなさんは、仕事に必要なスキルや知識を習得するための
"教えてもらう"場はあっても、柴田塾のように主体的に問題解決にあたったり、
相互に人間力を強化したりする場には参加したことがありません。

さすがに「塾」を開始して間もなくは、
慣れていないことから戸惑いや照れがあったように思いますが、
時間の経過とともに変わってきました。まずはアラサー世代から・・・。
その後、除所にアラフォー世代以上に伝染。最後にはほぼ全員が"楽しい"と
実感しながら塾に参加してくれました。
大半が"その気"になって、それぞれの拠点に戻っていきました。

この企業では、こうした経験が少ないことが幸いして、砂に水が吸収されるがごとく、
"その気になった"社員が続出しています。このままいけば、
短期間で大きく変わると思います。


"その気"は自立的なものです。自分のスイッチです。
他人が無理に押したとしても動きません。
それを無理に押し続けると、つまり強制し続けると、"その気のヒューズ"が飛びます。

仕事の仲間については、劣っている点や仕事上のミスが気になります。
すぐに"あいつはダメだ"と思いがちです。しかし、いい点もあるはず。
まずは、"デキるはず"と思えるかどうか、そこが鍵です。そう思えれば、
そのヒトが"デキるようになる"ために、自分は何ができるか、
と思えるようになりますから。それが、そのヒトの"その気"を育てます。

人間なので、ミスを連発されるとさすがに頭にきます。しかし、その感情に流されない
セルフマネジメントがあってこそ。これこそ、優れたリーダーの要件の一つですね。
それ以前の問題として、「言うことを聞け」「言うとおりにやれ」という
マイクロマネジメントは"、その気"の芽を摘みますので要注意です。

"その気"にさせるマネジメントの基本は"信じること"です。




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たぶん、おもしろいトーク会になると思います。日程が許せば僕も参加します。



おまけー2:さすが、アブトロニクス! 効果が出て来ました! 
お腹が台形に尖ってきました。しかし、服の上からだと却って"腹が出ている"
ように見えます。うーん。これって、除所に平準化されるんでしょうかねー。



おまけー3:さすが、プロペシア! 効果が出て来ました。しかし、すね毛。うーん。