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柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.321 時間にこだわりを

いかに時間を確保するか、このこだわりが大事。

それがないと限りある時間の中で、いろいろなことをやるのは無理。
むしろ何もできずに時間だけが過ぎていきます。
この差がインプット、アウトプットの差を生みます。

"多忙"なポジションにあるヒトに"秘書"がつくのはそのせいです。
ですから"秘書"の仕事の最大の使命は、その忙しいヒトの"時間管理"に他なりません。
これが"社長"やら"部長"のアウトプットの質を決めると言っても過言ではありません。

重要なテーマや案件については、その進捗を確認する「時間の確保」を
計画的にやっておかねばなりません。

例えば、10月15日に重要なプレゼンテーションがあるとします。
その当日までに関係者による確認の場を何度設定すべきか、いつ設定すべきか、
何時間か(何分か?)。
これらを漏れなくスケジュール化していくのが"秘書"の仕事です。

ちなみに、どのプレゼンテーションが重要か、また関係者は誰か、
ここまで把握して動ければ秘書としてはトップランクですが、
ここは"社長"や"部長"が秘書に説明する内容でしょう。


なんのための時間か、ということにも気をつかいます。
社内のためか、社外のためか。
社内であれば、どこの部門のためか、管理職のためか、一般社員のためか、
はたまたアルバイト・パートさんのためか。
社外であれば、既存の顧客のためか、新規顧客の開拓のためか・・・。

何のために自分の時間を最も費やしているか。
そこに、そのヒトのプライオリティが出ます。
ややもすると、全体を俯瞰しながら設定したプライオリティと、
"社長"や"部長"の時間の使い方が変わってきてしまうことがあります。
そうなると、周囲は「なにやってんだ・・・」となります。

それが状況変化に対応したものなのか、個人的な関心事に
引っ張られてしまっているのか。
この見極めをし、適切な修正や説明が必要です。それができるのは、
"社長"や"部長"本人ではなく、一歩引いた位置にいる"秘書"です。
「なにやってんだ・・・」を放置しておきますと、"社長"や"部長"の
社内の評価が下がります。そうなる前に"秘書"が修正をかけねばなりません。


多くの場合、"社長"や"部長"に悪意はありません。
公人としての判断をすべきところが、私人としての動きになってしまっただけです。
そのコントロールができないのは役職者としては確かに未熟。
しかし、これは経験で習熟するもの。誰かがフィードバックしてあげないと、
いつまでも未熟なままです。


"社長"や"部長"は来た案件に対応するという
"フロー型"の時間の使い方になりがちです。
これを長く続けますと、本人のレベルが落ちます。
アウトプットはインプットがあってこそ。
その鮮度を高めるためには、それなりのインプットの時間を計画しないといけません。
ここも、目先の忙しさに追われて、ついつい後回しになりがちです。

健康への配慮も必要です。デキるヒトほど、自分の健康を過信しがちです。
適度な休息、健康診断、運動をスケジュール化しないと、
ある日突然倒れることになります。


私は、マーサーでユニットリーダーになったときに初めて"秘書"がつきました。
97年のことです。それ以降13年で、通算すると7名の"秘書"の方々と仕事をしてきました。
彼女らのおかげで、この13年間、極めて有効に時間を使うことができています。感謝!

多くのヒトは忙しくても"秘書"がいません。
その分、自分で意識してやるしかありません。
しかし、その意識を持つか持たないかで、その後の人生が大きく変わってきます。

私がこの意識をもったのは1991年。
ちょうど、京王プラザホテルで人事制度改訂に3度挫折し、
時間をもてあましていたときでした。
このころ「知的生産性」という言葉に出会ったのが、
「時間に対するこだわり」をもったきっかけです。
振り返ってみると、この挫折があったからこその展開。挫折に感謝!

ところで、秘書がやれるのはONの部分まで。
OFFの部分は自分でやるべき範疇です。
OFFも同じことが言えます。"いろいろなことをやろう"と思ったら、
自分でしっかり計画しないと。



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おまけー1:10年くらい前から「柴田塾」の原型とも言えるものを、大企業の幹部向けに
やっておりました。先日そのときの受講生たちが「同窓会」を企画してくれました。
そのメンバーは代表取締役を筆頭に、みな中枢幹部に昇進していました。
嬉しいものです。



おまけー2:ここのところよく行くファミレスに"松岡修三"型ウエイトレスがいます。

注文したメニューの復唱は店の外にいても聞こえるくらいの声で
はきはきとやってくれます。
注文ときもすごいスピードで席に来てくれます。注文したものがなかったりすると、
ファイナルポイントでサーブミスしたみたいなリアクションです。
なかなかすごいです。



おまけー3:とあるお洒落なレストランに"松岡修三"型と
正反対のウエイターがいます。3つ以上注文すると、まず2つしかきません。
おまけに最初のものを持ってくるまで1時間かかります。
くびやな、あいつ。