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柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.341 The show must go on!

The show must go on! (劇を始めたら、何があっても続けなければならない。)

せりふを間違えたり、誰かが「出」を間違えたり、音楽が流れなかったり、
舞台装置が動かなかったり・・・。

起こってはならないことが起きたとしても、ひとたび幕が開いた以上、
劇場にお客様がいる限り、ショーは続けなければなりません。

仕事もそうです。ハプニングが起きたとしたとしても、
予定通りに物事が進まなかったとしても、それを言い訳にして
止めるわけにはいきません。そこに成果を期待している「顧客」がいる以上、
なんとかして価値を出さねばならないのは「ショー」と同じです。

ところが組織の中には、"とっても止まりがちな"ショー"があります。
新規事業の立ち上げや既存事業の改革・改善的なプロジェクトがそれです。

しかも、そのためのプロジェクトチームがなんとなく活動を休止したりします。

この手のプロジェクトが頓挫しやすい理由として考えられるのが、
目の前に「顧客」がいないことです。しかし、新規事業系ということになると、
将来の「顧客開発」のためにやるわけですから、
今、顧客がいないことは理由になりません。


改革・改善系の場合には、プロジェクトを立ち上げた経営陣が顧客のはずなので、
その意図をおろそかにしてよいわけがありません。

プロジェクトが頓挫してしまうのは、そういうことではありません。
私の経験からすると、これは経営幹部がかもしだす「空気」のせいです。

新しいことや今までやってこなかったことに取り組むと、
それこそ予想できなかったことが起きます。
そのときに、経営幹部が会議などの公の場で「だから言わんこっちゃない」
というトーンの発言をすると、その場の空気にプロジェクトチームの心が折れます。

これ現役の"隠居"幹部がやりがちです。"隠居"マインドになると、
未来よりも過去を見がちです。新しいことなど自分がわからないことには沈黙。
上手くいかなくなると口を開きます。困ったものです。

プロジェクトチームメンバーだって不安です。全員が火の玉のような想いをもって、
プロジェクトに臨んでいるわけではありません。
そこに予想もしなかった事態が発生。不安度が増しているところに、
古参の経営幹部から「だから言わんこっちゃない」とやられた日には不安が倍増します。

仮に上手く行っていたとしても、「進めることに懐疑的な空気」。
これだけで、不安なメンバーに「最悪の事態に備えた保険」を
かけさせるに十分です。

この手のプロジェクトの場合、専任者は「0」か「1名」で、
あとは寄せ集めのチームで進めるのが一般的です。
経営幹部のネガティブぽい空気を感じた時点で、不安度が増した
兼務のメンバーが「保険」をかけ始めます。

プロジェクトの仕事をしなくても、あとあと批判されないための「保険」です。
名付けて「忙しい保険」。

本業が忙しいことを理由にプロジェクトチームのミーティングに参加しなくなり、
それぞれの宿題(課題)への対応が二の次になります。
そうなりますと、専任者も動くに動けなくなり、
いかに気づかれずにプロジェクトを終わらせるかに腐心することになります。
プロジェクト消滅へまっしぐらです。

新しいことや改善・改革系のものは、どうなるかわかりません。
結果が出ないこともあるでしょう。出ないことの方が多いかもしれません。
それだけのことをやらせている以上、経営幹部は思い切り支援しなければなりません。

上手くいったらメンバーのおかげ、失敗したら自分たちの責任。
経営幹部はそう宣言したいものです。そういう環境下で思い切り仕事をして、
それで結果がNGの場合には課題の設定に問題があるとして、
メンバーはお咎めなしにしましょう。

さもないと次の新規事業や改善・改革系の"火中の栗"を拾うヒトがいなくなります。
しかし、"火中の栗"はいつもあるので、仕方なく外部人材にその役目を期待する。
外部人材は、"お手並み拝見"的な気配の中で仕事を進め、失敗。
この悪循環になります。

プロジェクトを立ち上げた経営幹部だって、新しいことや改善・改革系のものは
うまくいくかどうかわかりません。そういう中で、課題の設定の是非、メンバーの動き方、
プロジェクトの進み方に不安、不満があることもあるでしょう。
これをどんなスタイルにせよ、公の場で吐露するのは最悪。悪い空気をうみます。

しかし、これ幹部だけの場で非公式にやるのはむしろ必要。
さもないと経営幹部に"ガス"が溜まります。定期的にやりましょう。

明らかにリーダーやメンバーの動きに問題があると共通認識ができたなら、
経営幹部の意思として、その人選を変えましょう。
しかし、もし能力以上の仕事をさせてデキナイ場合にはお咎めなしとしましょう。
人選した方が悪い。サボっている場合には厳しく断罪。

今の日本の全ての業態に言えますが、特に小売・サービス業については、
今後いかに自社の業態を進化、変身させられるかが鍵です。
となると、新しいことや改革・改善系のことに果敢に挑戦していく気概が必要です。
しかも、スピーディに。思ったよりも時間はありません。



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おまけー1:先週は個人的にかなり凹むことが続出。しかし、The show must go on!



おまけー2:お祓いを受けるために板の間に正座。
足を重ねて、右左の上下を換えていれば"痺れない"というのはデマということを心から実感。



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