読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.345 「場」づくりのススメ

先週と先々週と2度にわたって、東京、大阪で「場」について講演しました。
テーマは「場」づくり。今や、経営者の重要なアジェンダの一つです。

ここでいう「場」とは"ヒトとヒトがつながり、刺激を受け、
元気が生まれるところ"という意味です。作業をする「場」のことではありません。

もちろん、働く「場」ですから、机の配置とか配線とかを気にしますが、
最も大事なコトはその基本コンセプトです。

かつてオフィスというと、机がぎっしり並び、見渡せる位置に管理者が座っている、
という様相でした。15年くらい前までは、ほとんどこういう感じでした。
基本コンセプトは「管理」。

このスタイルは、"決まったことを決まった手続きに沿って処理する"、
という仕事にフィットしていました。しかもモバイル環境がなかったので、
常に関係者全員が出勤していなければならなかったわけです。
当時としては合理性がありました。


今や仕事の本質も環境も変っています。

「決まったことを決まった手続きで処理する」仕事も確かにありますが、
むしろ「決まっていないこと」を自ら創出して、それをカタチづくっていくことが
課せられているはずです。

世界中で新たな顧客提案が行われています。ある程度成功した企業であっても、
更にお客様に喜んでもらうためには・・・という創発努力が欠かせません。
気がつくと顧客から選ばれなくなっていた・・・ということになりかねないからです。
このための不断の努力が仕事の本質になるわけです。

モバイル環境もどんどん整備されつつあります。ノートPCがあれば、どこでも仕事ができます。

そうなりますと、15年前とは様相が一変します。決められた場所に出勤しないと
仕事ができない、というのは論外。いつでも、どこでも仕事ができる、これが基本になります

誰かの管理下で仕事をしなければならない、というのも論外。社内の管理者ではなく、
お客様に近いところで、お客様と対話しながら仕事した方がいいに決まっています。

そうなりますと、主たるオフィスの役割は"作業"ではなく、
"交流と刺戟による創発"になります。

このためには、ミーティングスペースの設計がとても重要になります。
ホワイトボードやプロジェクターからの投影画面を見ながら、関係者で議論する、
このスペースが快適で、機能的であることが大事です。

同時に、"籠って考える"場も要ります。

"会社では集中できないのでスタバで仕事してます"、というヒトが多いのが現実。
これも変。そういうスペースを社内につくりましょう。特別な場所は要りません。
ちょっとだけ工夫しましょう。自分に関係するかもしれない話し声やその動き、
これらが集中の妨げになります。ですから、それらが視界に入らないように
すればいいのです。社内ではなく、外を向いた場所に机を置いて、
耳栓や音楽を聞きながら仕事することをOKにしましょう。


仕事はinput Throughput Outputの組み合わせです。今後、決まり切った
Output以外のことが求められているとしたら、いかにInputを多様化させるかが
ポイントになります。そこもちょっとした工夫でいけます。

自分の座る位置を変えてみる。これだけで視界が変り、印象が変ります。
だからこそ、席を固定化して"そこに座らなければならない"
というのは論外なのです。

当然、マネジメントスタイルも変えねばなりません。
俺の言った通りにやれ、ではなく、顧客価値をカタチづくるためにどんどん動け、
俺はその支援をする、に変わらなければなりません。

更には、社員たちが交流を求めてオフィスに"戻りたくなる"要素が必要です。
"できるだけ、オフィスには立ち寄りたくない。直行直帰が最高!"ではなく、
お互いの気づきや成果を共有したくなるような「場」。そういう仕掛けも必要です。
そのための"癒し"であり、"安らぎ"です。

華美にする必要はありません。シンプルでいいのです。
しかし、工夫次第で"癒し"や"やすらぎ"を備えることはできます。

「癒し」「安らぎ」のベースとなるのが人間関係です。お互いによく知っている
という状態をつくり、仲間意識を醸成する。これが全ての基盤になります。
この基盤づくりのために必要なのが、時間の共有です。だからこそ、
意図的にチームが時間を共有できるような「場」としての「合宿」が効果的なのです。


誰がどこで何をしているのかわからなくて不安、とか情報漏えいのリスクが高まる・・・
というような話を聞きますが、これらは全て"課題"として対処すればいいのです。
"Show stopper"(それがあるので進められない)という要素ではないはずです。
なにしろ、最も大事なことは、顧客価値を提案し続けることなのですから。



====================================

おまけー1:ちなみにIndigo Blueのオフィスはこんな感じです。
http://www.indigoblue.co.jp/company/office.html



おまけー2:
中学時代、あまりに頭にきたことがあり、バットで生徒会室の机に穴を開けたことがあります。

当時"天敵だった"M先生がすぐに机をたたくのをいいことに、
穴の上に「机をたたくなM!」と書いた紙を貼っておいたところ、
「なんだこれは!」っとM先生がその紙をどん!。

その後、学年主任に言いつけたことは言うまでもありません。
ちなみに、私は生徒会長でした。