柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.382 サラリーマン集団をビジネスマンに変える!

ONの時間とOFFの時間がありますよね。

OFFはとにかく何もしない。頭から身体まで弛緩させる時間です。
リゾートはそのためにあります。
「太陽」「そよ風」「海・川」「緑」「静けさ」「美味しい食事」、これらが大人のリゾートを構成します。
そこに個人的な好き嫌いが加わるので、個々人にとっての「鉄板」のリゾートは
だんだん絞られていきます。
私にもそういう場所が数か所あります。この絞り込みが更に進むと「別荘」になるのでしょうね。


さて、今日のテーマはOFFではなくONです。(OFFはそのうち取り上げます。)

OFFが目いっぱい"弛緩"なので、ONはその逆。"超充実"でいきたいものです。
但し、超充実というのは目が回るくらい忙しいということではありません。ココロの問題です。
何かに時間を忘れるくらい没頭する、そういうONの時間を過ごそう!
これが今日のテーマです。

一番辛いのはONの時間が長く感じられることです。何もやることがない。或いは、
あってもココロが入るような仕事ではない・・・。これは辛い。
ワークライフバランスを「仕事と家庭(私生活)」という観点から語るのは第一段階で、
このONとOFFのココロのバランスを追求するが本質ではないかと思っています。

多くのヒトが、「誰かから言われた仕事」をする。その仕事の対価として「給料」をもらう。
難しい仕事をすればするほど「給料」は高くなる。
いい仕事をしている、とその誰かが評価すると「ボーナス」がもらえる。
これが"サラリーマン"の仕組みです。

サラリーマンの仕組みは、「上=仕事を与える側」にとって合理的です。
一方で、多くの社員から「自分ごと」で仕事をする姿勢を奪いやすい仕組みです。
そうなると社員は、"時間を忘れるくらい没頭"しなくなります。
当然、そのヒトのONの時間が超充実することなどありません。

ここを逆転させましょう。

時間を忘れるくらい没頭して仕事をする・・・、そこでは 自分で考え、自分で実践し、
結果を自分で検証し、更なる計画を自分で立てているはずです。
誰かの「指示・命令」に従って動いている、というよりも、"自分ごと"で仕事に臨んでいます。
私はこういうヒトをビジネスマンと呼んでいます。


ビジネスマンには仕事をする上での「正義」があります。

「ラジオの時間」(三谷幸喜監督)を久しぶりに見ました。ラジオドラマの収録中、
わがままな役者たちが暴走。
原作がどんどん変わっていく中、作家(鈴木京香)として譲れないのがラストシーン。
そのラストシーンもラジオ局側の目先の判断から強制的に変えられることに・・・。
これを良しとしないディレクター(唐沢寿明)が上司の指示を無視して
作家の想いを叶えるために紛争し、次第に周囲のスタッフ、役者たちもこれに協力する・・・。
これを見た直後に巨人軍のGMの記者会見を見ました。

ビジネスマンは自分ごとでやっている仕事であれば、その「正義」を侵害されると、
権限や処世術など関係なく、自分の「正義」のために動くものです。
それが仕事をする上でのブライドです。
それは大きな山をも動かす力になる、と思いました。

サラリーマンの仕組みは、仕事を与えるヒトを基点に考えられているので、
そこを抜本的に帰る必要があると思っています。仕事をするヒトを基点にする。
さもないと、自分の仕事にプライドを持たずに言われたことだけをやるヒトや、
「~してくれない」と不平不満は口にするが、自らはやらないヒトが増えます。

サラリーマンの集団をビジネスマンの集団に変えたいですね。
それをすることが閉塞感のある社会を変えることになると思います。
そのための手法が「遠心力型組織」」「大幅な権限移譲」「自分の仕事は自分で決める仕組み」
です。

40代にもなると、なんとなく仕事をしてしまっているヒトが多いのではないか、と思います。
自分のポテンシャルを自分で制限しているように思います。実にもったいない。
そういうヒト向けに、なんらかの"気づき"を得てもらいたい、ONの時間を充実させてもらいたい
という思いから、BOOMS(Break out of my shell):自分の殻を破る、という企画を考案しました。

トライアルを12月16日・17日とやります。お申込みは以下から。
http://booms.indigoblue-service.com/entry_form.php



======================================

おまけ―1:新幹線に乗るためにタクシーで抜け道を飛ばしているときに、突然、
作業員が現れ「通れません」と。そうこうするうちに、後ろに横にどんどん車がつまって
袋小路状態に。

このままでは予定した新幹線に乗れないー (・・;) と思っていたところ、
タクシーの運転手さんが「こらあ! 新幹線に間に合わなかったら、どう責任とるんや!」と
超デカイ声で火を噴いてくれました。頼もしい。


おまけー2:新幹線ネタをもう一つ。突然の停電。地震の影響とのこと。このままだと、
深刻なテーマを話す会議に遅れてしまう。そこで、デッキに出て、比較的深刻な内容を電話で
話し始めたところ、近くで「新幹線とまってもうた。停電やてー。まっくらくらーやでー。」
と甲高い声のおっさんが。

(うるさいなー)と思いながらも、深刻な内容の会話を続けたところ、
「まっくらくらー、まっくらくらー」と繰り返すおっさん。そのうち、「足元にへびがおる」とか
「まっくらくらーで弁当食ったら、隣の知らんヒトのとんかつやった」・・・、
緊張感をなくす話の大連発。

こういう場合にどう対処すべきか、誰か教えて欲しい。