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柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.409 誰かがやるだろう・・・からの脱却を

柴田塾第12期@東京開催中です。
今日は3日目で最終日。あと数時間で終了します。
今回は参加者の40%が女性。しかも台湾人が2名参加。
受講生の年齢は20代から50代まで。メンバー構成的には理想的です。

2日目は「体感型のケーススタディ:企業合併」。合併をめぐって、様々な問題が発生。
組合の反発、社員の動揺、マスコミの扇動、社内の政治的な動き・・・。加えて想定外の事も。
受講生たちは、買う側、買われる側の役員・社員として、当事者からの電話、面談をこなし、
どのように合併・統合に成功の道筋をつけるかを問われます。
7時間のロング・ケーススタディです。

このケーススタディでは、受講生たちの動きに応じて提示する課題を変えていきますので、
毎回展開が異なります。激しく進む回もあれば、大混乱のうちに終了する回もあります。
今回はどちらかと言うと後者。しかし、その出来についてはあまり問いません。
重要なことは、この7時間の経験から「何に気づき、何を学ぶか」です。

ケースに取り組む動き方を見ていると、普段こうなんだろうなあという姿が見えてきます。
即断即決で動くヒト、考えてから動くヒト、周囲の様子を見ながら動くヒト、手が動くヒト、
動かないヒト、言い訳が先行するヒト、誰かの気持ちを優先して自分を犠牲にするヒト、
場を明るくするヒト・・・

誰でも持ち味や得手不得手があるのは当然ですが、組織の中では、
それが相互に変に作用して、チームの動きを抑制したり、不満を沈殿させたりするものです。
ロング・ケーススタディではこれらが露呈します。

ところが、2日目を終えて、最終日の実践プレゼン(実際の企業のケースに取り組み、
その企業の経営陣にプレゼンする)に向けた準備の頃にはチームとしての動き方が
明らかに変わってきます。

さぼっているヒトが一人もいません。全員が「自分ごと」で動いています。しかも、そのペースが
揃ってきます。完全に全員参加のワンチームになっています。「体感型ケース」で、
自分ごとで動けなかったことへの反省がそうさせているようです。

全員参加のチームになってくると、誰もがそのワンチームの中で仕事をしていることが
心地よくなっているはずです。

パワーポイントのプレゼンテーションづくりなので、PCをいじっているヒトは限定的です。
PCに触れていないヒトは、誰かの画面を見ながら気づいたことを発言したり、ランチを買ってきたり、
資料を整えたり・・・。各人がデキることをしています。
白けていたり、さぼっているヒトは一人もいません。

このいい感じが生まれている根本は、間違いなく「時間の共有」です。
コミュニケーションの良し悪しは共有している時間の量に比例しますので、
柴田塾で初めて顔を合わせたメンバーでも、これまでに10時間以上一緒に議論していると、
遠慮や"カッコづけ"もなくなり、以心伝心してきます。

これに加えてチームの中に"形式的な上下関係"がないこと。
これがいい感じを生む最大の要因です。そこには指示命令がありません。
そこにあるのは、目的とゴールを共有したメンバーによる自治的協働関係です。
お互いにお互いの力量や得手不得手から、自然に仕切り役、サポート役、
チアリーダー的役割関係になってきます。
どっちがエライという上下関係はありません。

みなが自分の役割を認識して動いていると、そこに"誰かがやってくれるだろう"という
傍観者が入り込む余地がありません。


"誰かがやってくれるだろう"。なんといっても、この目に見えない依存心こそ、
組織運営上の最大の課題です。

"問題があるなあ"とわかっていても、誰かが言うだろう、と発言しない。経営会議で社長が
間違った発言をしても、誰かがどこかで言うだろうとして指摘しない・・・。

実際には、みなが"誰かが言うだろう"と思っているので、誰も言いません。
その結果、わかっていながら間違った方向へ進んでしまう。目の前に崖が迫っていても、
誰かが助けてくれるとして行進を止めず、そのまま全員で崖から落ちてしまう。


組織運営上の難敵。"誰かがやってくれるだろう"。これを払しょくするには

1. メンバーの数を少なくする(フリーライダーをなくす)
2. 上下関係を前提にした仕事の進め方をしない(上が権限を振りかざした指示をしない)
3. メンバーの相互信頼関係をつくる(時間の共有の場をつくる)。

この3つが基本になりますね。


柴田塾はリーダーシップ研修ではありますが、この3つの基本原則の意義と
組織運営の仕方を感じてもらう「場」でもありますね。
参加メンバーには会社に戻った後で自分が関わっている組織で
これらを実践してもらいたいと常に思っています。
(やっていないヒトは受講証を返してもらおうかな。(^_-))



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おまけー1:次回の柴田塾は6月21日~23日@東京です。若干、空ありです。
http://www.indigoblue.co.jp/seminars/a01-shibata-juku/event20120621.html


1日版の「体感型」は6月1日。 申込み締切が28日の月曜日!
http://www.indigoblue.co.jp/seminars/b03-OT/event20120601.html



おまけー2:赤坂の某喫茶店。トイレが「空き」表示。鍵がかかっていなかったので、
普通に開けたところ、中にヒトが。強烈に怒られた。これってノックせずに開けた僕が悪い?


おまけー3:某所で席を予約したところ、「シマタさん」と。「ちがいます。シ・バ・タ。」
「シ・マ・タサン?」「シ・バッ・タ!」「シ・マッタさん?」 

まあ、いいや。韓国料理店だし。(ダメ?)