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柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.483 "必然"がグローバル化の鍵

日本企業のグローバル化。古くて新しいテーマです。

私の記憶では、1996年頃に海外派遣社員の選定、教育、給与(生計費勘案のものです)
のご相談が一般化し、その後、2000年前後から、「グローバル人材の育成」が語られる
ようになり、続いて中国やインドという固有の地域を念頭においた「グローバル・
人材マネジメント+ローカル人材の活性化」に焦点があたり、現在に至る・・・
という感じです。

ところが、ここ1年の様子を見ていると様相が違うように思います。グローバル企業に
向けての取り組みに火がついてきた感があります。

過去と大きく違うのは、事業が既にグローバル化してしまっていること、更には
中期経営計画上でも成長領域として日本国外を置いていること・・・。
まさに待ったなしの状況であることです。

過去の将来そうなるから・・ということで、グローバル人事マネジメントが語られて
いましたが、その時と比べると臨場感と危機感が全く違います。

このテーマに教科書的に対応しようとすると、まずはグローバル人材を特定、または
育成し、人事制度を設計・・・というステップになりがちですが、このアプローチは
おススメしません。まずは事業(ビジネスの現場のことです)をグローバル化し、
そのためのプロセスとヒトを変えるというステップが良いと思います。

事業は「制度」を待っておられません。顧客の要請、市場拡大のために自然体で
どんどんグローバル化していきます。それをトリガーにして、プロセス、ヒト課題が
追っかけるという構図が自然です。

グローバルに活躍できるヒトを育ててから・・・とやっていますと、いつまでたっても
グローバル化しません。特に日本企業の場合、本社や日常的な生活環境がグローバル化
していませんから、ついつい後回しになります。

結果として、"Global operation/management except Japan"という状態になります。

この状態になってしまいますと、"差別問題"が浮上します。日本人でないと大きな
意思決定の中に入れない。差別だ・・・と非日本人の幹部社員がヤル気をなくします。
適当にやっておけ、という感じになったり、同業の日本以外の多国籍企業への転身が増えます。

まずは本社をグローバル化すること。そういう環境にしてしまうこと。それが適切な
第一ステップです。「内なる国際化」とずっと言ってきましたが、その取り組みがないと
進みません。

研修や制度づくりが本社のグローバル化というわけではありません。日々のビジネス環境を
無理やりにでもグローバル化してしまう。この強引さが必要なのです。

「ビジネス英語研修」=「グローバル研修」ではありませんが、将来を見越して、
この手の研修をやっても、受講者に火がついていないと"単なる研修"になります。
気づいてみたら、社内外のカウンターパートが日本人でなくなり、会議やプレゼンを
英語でやらないと始まらないという環境になってしまっているヒトは目の色が違います。

環境が変わるとその気にならざるを得ません。

外資系企業が日本企業を買収して、自らのグローバルマネジメント傘下にその企業を置く
場合と、日本企業が自らグローバル化への道を歩むのとだと、前者の方が劇的に速く変わります。

まず上司、社内のカウンターパートが非日本人になりますし、社内公用語も変わります。
その流れについていかないと"生きて"いけません。だから、"変わる"のです。
これが一番効きます。

最近、面白い試みを始めました。

「グローバル研修」という体裁なのですが、(まあ、僕が企画しているので)普通と違います。
何が違うかというと、メイン講師(これはアメリカ人であったり、英国人)の他に
受講生5名~7名に1人の割合で普通の外国人を配置して、受講生たちと一緒に英語による
ワークショップを受講してもらい、一緒にプレゼンテーションを作り上げることを強います。
食事も休憩も一緒です。

この外人たちですが、"わざと"英語Nativeでない方々を集めています。ベトナム、ロシア、
北アフリカフィリッピンパキスタンインドネシア、ネパール、台湾、フランス等々・・・

世界中で一番話されているのは「第二外国語としての英語:Broken English」です。
しかし、彼らは必要に迫られるのでどんどん喋る、そういう連中を配置して、刺激を受けながら
1日から2日間、一緒に時間を過ごしてもらいます。

これをやりますとTOEICが400点代のヒトでも殻が破れるので2日目の終わりには"なんとかなって"
います。やはり、環境がモノを言います。

ご関心ある方はお知らせください。(外人手配にちょっと時間を要しますが)、出張しますよ。

とあるSIerでは、日常的にこの環境にしようということで、日本語ができない外国人を2名現場に
配置するという大英断をしました。しかし、案ずるよりも生むが易し。3日もすると、
"なんとかなった"そうです。こうなるとオフショア開発など茶飯です。

本日もとある企業の社長以下幹部とこのテーマでオフサイトミーティングをしてきました。

結論は「必然PJ(身近にグローバルな環境をつくってしまい、やらざるを得ない必然をつくる)」の
稼働!

このアプローチが正解かつ最も速いと思います。



おまけー1:先日、超久し振りに「完徹」しました。意外に大丈夫でしたが、2日目の夜にはさすがに
ガクンときました・・・(脳の一部が固まった感じになりますね)

おまけー2:「空気を読むを科学する!」プロジェクト稼働しました。来年2月頃にはセミナー開催
します。しかし、微表情(0.5秒以内で現れてしまう真実の表情)は深いですね。先日の猪瀬さんの
会見からもいろいろ読み取れました・・・


おまけー3:「Lie to me)再度見始めました。Season-1は見ごたえがありますね。