柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.507 企画をカタチにする

私はいろいろなことを企画してカタチにしていくのが好きです。

 

思いつきを企画の芽にして、仲間とわいわい話しながらカタチを整えていく。

時間を忘れます。この"わいわい"の中で、いろいろな人が巻き込まれていくのが

また楽しい。

 

そんな感じでいろいろなことをやっていたら、Indigo Blueの仲間が

ずいぶん増えてきました。

日によってはオフィスで立っている人がいたりします。椅子が足りない。

"今日は場所がないから、スタバ行くか"みたいな感じです。"部室"みたいなノリです。

 

そもそもフリーアドレスでかつIndigo Blueの仲間もいろいろな雇用形態、勤務形態の

ヒトがいるので、日によってオフィスにいる人間の数が激変します。

 

それにしても椅子が足りない現象が頻発するようになってきたので、

引っ越しをすることにしました。といっても、同じビルの7Fに上がるだけです。

ほんのちょっと広くなります。

引っ越し日は6月16日と聞いていますが、その日、私は神戸で講演。

引っ越しの感動を味わえず残念です。

 

こういう仕事をしていると、"管理監督者の指揮命令下で働く"という概念が

ありません。

先日、某"知的産業"の企業なのですが、離席するのも上司の許可を必要と聞き

ビックリ。隔世の感があります。(その会社には入れないなー *1

 

管理監督者という概念は「求心力型マネジメント」の発想です。

上が考えて下がその指示に従って動く。PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Action)

でいうと、Pが上、Dが下、Cが上、Aが下となります。

 

それが適している仕事もあります。しかし、そればかりだと新たな価値創造が

進みません。価値創造の芽は現場にあります。

その芽をくみ取って花を咲かすのは現場で主体的にやった方がいいに決まっています。

芽に必要なことは芽を日常的に観察しているからこそわかるのです。

 

上司はというと、現場の価値創造がうまく進むための支援をするのが役割です。

支援とは動機づけ、情報共有、トレーニング、自分のネットワークの提供、ツールの提供等です。

これを「遠心力型マネジメント」と言います。

 

「遠心力型マネジメント」下では現場の一人ひとりが自分でPDCAサイクルを回します。

当然、自分の時間配分は自分で計画して行います。今、日本で必要なのは価値創造する

素養のある人たちに若いうちから、自分でPDCAサイクルを回すような環境に置き、

その素養を伸ばすことだと思っています。

これは研究開発とかデザイナーといった職種限定の話ではありません。すべての仕事に

価値創造はあります。その素養と意欲がある人がやるから実現します。

これは「人」単位の話なのです。職種単位の仕組みでは対応できません。

 

先週、ホワイトカラーエグゼンプションの導入についての政府の見解が発表されましたが、

正直ガッカリ。このテーマについては検討メンバーへのインプットもしましたが・・・

(以下、官邸ホームページ)。

 

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/skkkaigi/goudou/dai4/sankou1.pdf

 

現場から遠い人たちが議論しているとこういう展開になりがち。パラダイムが昔のまま。

残念でなりません。

 

さて、Indigo Blueではいろいろな企画の芽を花咲かせることをやっています。

ほぼ毎月やっている「柴田塾」はそのオムニバスみたいなものです。

 

リーダーに最も必要な要素は「影響力」。"周囲に良い影響を与えて組織を動かす"。

これが優れたリーダーの定義。このために必要なスキルと「心」の持ち様について、

自分の課題について気づいてもらう3日間のプログラムです。

 

今回一部のプログラムをパワーアップしました。論理的思考力が優れていても、それを

相手に説明できないと意味がない、いいアイディアがあっても相手に刺さらないと意味がない、

正論でも相手が納得しなければ意味がない。相手が動きたくなるような働きかけが

できるかどうか。これを実践するプログラムを開発しました。5月29日はその初お目見え。

これからどんどん磨きをかけていきます。"Business 3 Gates"と名づけました。

乞うご期待!

 

 

おまけ:マンションの下の階の住人(若い女性)が朝5時代にバルコニーに出て、携帯で

話していました。窓を開けているので、さすがにうるさい。こんなときの対応ですが、

 

凡人は「わざと大きな音をたてて窓を閉める」「静かにお願いします、と言う」 か

「我慢する」という対応ですが、人生の達人は「なるほどねー。」と話に割って入ることで、

劇的な効果を得ることを学びました。

 

*1:+_+