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柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.474 中高年の"錆"を落とす!

9月28日の土曜日、20日間の「人活プログラム」9月期が終了しました。

「人活プログラム」とは、成熟産業で経験を積んできた方々を"鍛え直して"、
成長産業へ転身させ、そこで活躍してもらうようにするプログラムのことです。
経産省さんの肝いり案件です。(前にもメルマガで書きましたね。)

9月4日に開講して20日間、受講生のみなさんには「インタビュースキル」「イシューツリー」
「論理的思考力」「1分スピーチ」「200字論文」「ディベート」「コーチング」
Global work」「「某レストランの事業戦略づくり」・・・等々、盛りだくさんの
メニューに取り組んでもらいました。Organization theater(OT:体験型ケーススタディ)にも
期間中2度チャレンジしてもらいました。

さぞかし大変だったと思います。(最初の5日間は泊りがけですし。)

私がこのプログラムを構成する際に念頭に置いたのは、"錆とり"です。大企業に長く務めて
いると、あちこちに"錆"がつきます。これをとってピカピカにする。これが主眼でした。

仕事をする筋肉は「Input ?Throughput-Output」のプロセスで鍛えられます。

「Input」とは、様々な情報や経験値を自分の中に取り込むこと。
「Throughput」とは、取り込んだものを他と融合させたり、切り分けたりと、
"自分のモノ"にすること。
「Output」は実際に行動の中で使ってみること

気をつけないと、このプロセスに"錆"が溜まります。

同じことを長くやっていると「Throughput」がパターン化して、「Output」が固まります。
その頃には「Input」も入口が狭くなっており、見えるものも見えなくなっていますし、
聞こえるものも聞こえなくなっています。

私が"同じ仕事を長くやってはいけない"と発言しているのはこのためです。

特に大きな組織に属している人は要注意です。大企業に属していると、右のものを左に置いたり、
同じ話を何度もしたりしていても、毎日が過ぎます。サッカーの試合に例えるならば、
同じチーム内でパスを回す行動をずーっとやっていても、なんとかなる感じです。
誰かが攻撃してくれますし、誰かがキーパーをやってくれます。

この動き方を長くやってしまうと、仕事をする筋肉が錆びついてしまうのは当然です。
ここを根本的に鍛え直す。これが今回のプログラムの力点でした。

開講時に気づいたのは、各受講生のInputからOutputまでのスピードが非常に遅くなっていること、
またInputの量が多くなるとフリーズすること。まずはここから。彼らの情報処理量を増やす
必要がありました。

脳機能学者の方にも相談し、「百マス計算」も取り入れてみました。多少なりとも効果があったと
思います。(実は私自身、疲れや同じことを長くやってしまい脳の処理スピードが落ちていると
感じたときには「百マス」計算をやって自分自身を回復させることがあります。)

次に気づいたのは、"自分がやる!"という意識が弱くなっていること。課題が時間内に終わらない。
終わらなくとも"悔しい"とも"申し訳ない"とも感じていない。これは、長らく所属する組織で
それで良かったからです。 "自分がやらないといけない"環境下にいなかったからです。
やれなくても"あきらめられていた"のでしょう。

PCについてもそう。仕事で日常的にPCを使っていないという方がいました。誰かがやってくれて
きたのでしょう。しかし、このプログラムではそれは許しません。20日終えてパワーポイントで
プレゼンができるまでに習熟してもらいました。

英語についてもそう。誰かが対応してくれたのでしょう。しかし、このプログラムでは助っ人は
おりません。外国人講師が長時間にわたって質問攻めにして、日本語脳に"ひび"をいれて
もらいました。

この、ある意味でスパルタ的な20日間を経て、最後に、某企業の事業計画づくりに取り組んで
もらい、本日、無事終了しました。(徹夜を強いておりませんでしたが、徹夜をして
仕上げてきました。)

修了式の中で感極まって涙を流す方がいました。

そうだろうと思います。所属している会社からは、ある意味で「自由契約」宣言を受け、
訳も分からない中でいきなりの5日間の泊まり込み。次から次へ休む暇もなく投げかけられる
課題。さぞかし大変だったろうと思います。

チームIndigo Blueは、"ダメだ"と言わず、各人にスポットライトを当て続け、励まし、笑い、
誉め続けた20日間でした。

このプログラムを現場でフルに支えてくれたのが、Indigo BlueのシニアパートナーのTさん。
研修の外でも受講生たちをサポートし続けてくれました。さすが、日本を代表する小売D社で
社長代行まで務めた方です。

関係者のみなさん、お疲れ様でした。10月期は10月9日から開講です。


おまけー1:「昔の彼に良く似てるわ」、名古屋のパートナーのNやんが年上の女性に
よく言われるそうです。この意味について、高山の某居酒屋で激論しました。

おまけー2:この居酒屋。刺身の7点盛、飛騨牛、鶏ちゃんを頼んだところ、
刺身の前に味の濃い肉が連チャンで登場。

「こんな味が濃いとご飯ものを頼みたくなっちゃうよ」
「それがウチの作戦です」(と素直な若い店主)

おまけー3:高山の緑の窓口で、「名古屋での乗換新幹線、どうします? 接続のにしますか?」と
窓口の女性がニヤリ。この"ニヤリ"の意味がわかる人は高山通です。