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柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.595 内部通報制度

パスグループで「内部通報制度」を再整備しました。グループ会社が4社になりましたし、

昨年5月施行の会社法への対応、今後の成長計画をもにらみ、改めてグループ単位で

実行したものです。

 

ところで、内部通報はある意味で諸刃の剣。悪用する輩が世の中にはいます。

噴出した社員の声をどのように捉えるか。経営としての「澄んだ目」が問われています。

 

数年前の話です。とある会社(外資系)の本社のホットラインに一本の電話が入りました。

同社の女性社員からの通報です。

 

“セクハラ”されているので、助けてほしい。“

 

この会社の営業を統括するA氏から、仕事の指導と称して、宿泊を伴う地方出張に連れて

いかれたり、夜遅くまでお客様の接待に同席させられる。断れる気配がない。

これはセクハラではないか、と。

 

ホットラインで本件を受けた本社の担当者は、ここぞとばかりに動き始めました。

通報者から事情を聞き、事例を調べ、弁護士を登用し、通報者側の主張を固める資料を

十分に用意した上で、A氏との面談に臨みました。

 

A氏は実力者。ローカルの社内では誰もが一目置く存在です。論客でもあります。

それなりの準備をして面談に臨まないと、逆に詰められてしまう怖れがあります。

だからこそ、担当者はA氏に会う前に万全の準備をしたのです。しかし、A氏の話を聞く前に、

これだけの情報装備をしてしまうと、どうしてもA氏は“黒”という先入観が生まれます。

A氏への畏怖もあり、弁護士や外部専門家も登場し、どんどんA氏を追い詰めることに

なりました。最終的にA氏は退社しました。

 

しかし、その後しばらくして、本件の実態が判明します。A氏の存在を疎ましく思っていた

他部署の責任者B氏が、飛ぶ鳥落とす勢いのA氏を失脚させるために、この女性社員を

“使った”のです。(B氏とこの女性社員は極めて近い関係でした。)

 

その後、B氏もこの女性社員も退職しました。最悪の結末です。

 

A氏はこの女性社員のことを評価していました。この女性を鍛えて、将来は自分の後継者

候補にしたいと思っていたそうです。育成で最も効果的なのは自分の仕事の仕方を

近くで見せること。そう考えての“かばん持ち的”な接し方をしていたそうです。

それをセクハラと言われ、もはやこの会社で仕事を続ける気力が萎えたと。

しかし、もし、当人から直接、相談されていたら、それなりの対応もできた、

というのが後日談です。

 

この会社はアメリカ系の会社。外資です。私はアジアパシフィックの責任者から

この話を聞きました。

 

A氏のことを良く知るこの人物は、A氏がセクハラ疑惑の対象になるなど夢にも思わず。

この話を聞いて驚いたそうです。しかし、かつて一緒に仕事をしたことがある自分が

介入するとフェアではないと考えたそうですが、仮に自分が間に入っていたなら、

異なる展開になっただろうと悔やんでいました。

 

内部通報は弱い存在が声を上げるもの。それを受けた人間は弱い人間を守らないといけない。

この気持ちが過度に働いてしまうと判断を誤ります。通報者、対象者の双方、

関係者を取り巻く環境、十分に事情を理解した上で判断すべきですね。

 

さて、最近聞いた別の会社の話。なんと社長自身が立ち回って内部通報を仕立て

あげたそうです。こうなりますと、世も末。その会社の行く先が透けて見えますね。

 

 

おまけー1:3月5日に54歳の誕生日を迎えました。”54年物“です。

しかし、50歳になってから折り返している感じがします。

成長ホルモン的には36歳の判定なので、まだまだいけます!

 

 

おまけー2:友人Aさんの結婚式の後のリムジン周遊の中で、新郎のAさんが

“うー、飲み過ぎた。車停めて。トイレ、トイレ”。これにAさんの友人のIさんが

“膀胱パーンチ!”。ちなみに両名ともアラフィフです。

 

こうした、あほ過ぎるやりとりは同世代の女性にはまず見られませんね。

 

 

おまけー3:花粉症を気合いで止めています。毎年この時期はひどいのですが、

講演の前には、いつもピタリと止まるもの。要は気合いだ!と日常的に気合いで止めています。

 

これを税理士のK先生にお話ししたところ、“昨年も気合いで止めると仰ってましたよね。”

とニヤリ。そういえば気合いが持つのが1週間だった。