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柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.596 世代交代

なでしこジャパンリオ五輪敗退。残念でしたね。敗因は「世代交代の遅れ」と

分析する専門家が多いようですが、確かにそんな感じがしました。敗因を“チームと

佐々木監督との溝”とする報道がありましたが、何を言うかと思います。

佐々木監督はすごい実績を残した名将です。今回の結果はともかく、高く評価される

べき存在と思います。(退任会見もさわやかでした。)

 

実績を残したチームであればあるほど、世代交代は難しいものです。当然ながら、

周囲は「常勝」を期待します。その中で「世代交代」をも実現するのは難題です。

かつて(かなり、古いですが)ミュンヘン五輪で金メダルの男子バレーもそう、

V9後の巨人軍も、ヴェルディ川崎もそうでしたよね。

 

会社組織においても同じことが言えます。会社を大きく成長させたトップマネジメント

チームの世代交代は難易度が高い課題です。特に、そのチームがほぼ同じ顔ぶれで

長く会社をけん引してきた場合には難易度が更に上がります。

 

強烈な個性の直下に強烈な個性をもった人間は共存しにくいものです。この強烈な

メンバーが考えることを実践できるメンバーが登用、重用されがちだからです。

そうなりますと、当事者意識が強く、個性が強い人間は別の場所、すなわち社外に

活躍の場を求めることになります。結果として、直下の世代に“次を担える人材”が

いなくなります。

 

トップマネジメントチームの「世代交代」は人事の重要課題です。次世代を担う

可能性があると目する人材を見極めたなら、現体制下で登用するのではなく、

現体制の影響が比較的少ない場所でリーダーとしての経験を思い切りさせておくのが

良いでしょう。そういう子会社があれば最適です。

 

いよいよ世代交代を実行する。このときに必要なことは、「タイミング」と

「“リスクをとる”という決断」です。

 

世の中的には現体制の神通力が衰えてきてからの交代事例が多いのですが、これは

理想的ではありません。現体制の補強と新体制の立ち上げは違います。前者への

対応が重く、新体制も立ち上がらず、悪化の度合いが深まってしまいます。

 

現体制が十分に機能しているときこそ、チャンスです。自分を含めた現体制を

“後見人”として活用できる状態で一気に新体制への世代交代を行う。

これがベストだと思います。

 

人選は自分がいないことを前提で進める。これが大原則です。そうでないと、

まずは自分がコントロールしやすい人間を挙げがちです。更には、自分と比較した

ダメだしをすることになります。

 

自分と同じ視界と行動力、影響力を持った人間などいません。その目線を捨てないと、

“自分が見てやらないと心配だ”感を払しょくできません。これが世代交代の

最大の妨げになります。

 

自分の存在を前提としない。これが肝要です。やれそうなヒトがいたらやらせて

みるのです。やらせてみて、ダメだったら陰で支え、それでもダメだったら、

“自分の再登板を除いた”他の手段を考える。

 

世代交代が一番大変なのはオーナー系の企業です。上記のような仕組みも

オーナーの解釈ひとつでいかようにも変わってしまいますから。そういう会社では、

まさにオーナー自身が自分で自分を律して、世代交代を断行しないと絶対に

実現しません。

 

自分の存在を消して考えることができるかどうか。この進め方がオーナー経営者の

退任後の評価が決まります。引き際は美しくありたいですね。

 

 

おまけー1:友人のAさんの結婚式話の続きです。

 

共通の知人としてTさんと「ゆりかもめ」でヒルトンお台場に向かう中、「お台場・・」

という文字が目につき、“Tさん、着いた!降りるぞ!”とがーっと改札を出たところ、

「台場」ではないことに気づきました。(「お台場海浜公園」・・・)

 

歩いていく選択肢もあったのですが、天下の方向音痴2名。リスクをとらずに

次のゆりかもめで向かいました。なんとかホテルに到着。チャペルに入ったところ、

誰もいません。

 

“おー、さすがサプライズだなー”と私。

 

ところが、暫くしても誰も来ません。

 

“柴田さん、ここ違うんじゃないすか?” とTさん。

 

(違うチャペルだ!)

 

 

おまけー2:パスの私の部屋から向かいのビルのオフィスが見えます。いろんな会社が

あるなーという感じです。とある会社で新人らしき社員が全員の机をふいている

(昭和ですね~)のですが、机によってかけている時間が大幅に違います。

社内の人間関係が見えます。 (^.^)