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柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.604 トランプ現象

トランプ現象を見て思います。アメリカはエリート受難の時代に入ったと。

 

誰かにとっての合理は誰かにとっての不合理です。利害関係者各々が自分の「理」を主張し、

一切の妥協をしないと、落としどころのない泥沼の争いに陥ります。だからこそ、

建設的な妥協案を共に探すべき。それが民度の高い知識人に求められる態度である。

エリートはそう教えられます。

 

自分の利ばかりを主張するのは民度が低い。そうではなく、関係者全員が共に泣き、

共に何かを得て、最終的には異なる利害を有する間であっても共存を目指す。

競争ではなく共創。エリートはこれを実現すべく知恵を絞り、汗をかこうとします。

(ちなみに、この考え方をParadox thinkingと言います。)

 

しかし、トランプを支持するアメリカの大衆は違います。他人のことなんか構って

いられない。理不尽、民度が低いと言われようが関係ない。そんなことを気にしている

余裕はない。とにかく自分の「理」を主張したい。

 

一方的に主張をする人たちの前にして、全ての利害関係者を意識するやり方は

通用しません。泣く子を前にして、やることはとにかく泣く子をあやすこと。

それだけです。そこにカッコよさは要りません。とにかく泣き止ませたら「○」です。

そうでなければ、いかに素晴らしい言葉やアプローチでも「×」。

 

こうなってしまうと、エリートが四方八方治まるような良い提案をしても聞く耳を持ちません。

自分のことしか関心がありませんから。そうなるとエリート的アプローチでは太刀打ちできません。

 

「この紋所が目に入らぬか。ここにおわす御方を、どなたと心得る。こちらにおわすは、

先の副将軍、水戸光圀公であらせられるぞ・・・」。水戸黄門の放送終了5分前の決めの

シーンです。ところが、相手が(紋所?副将軍ってなんだよ)という民度だと、決めの

ポーズをとっている3人をめった切りにしておしまいになるはずです。

トランプの攻撃的な主張に賛同する大衆を見ているとこんな感じなのかな、と思います。

 

日本はここまで「不満・不安」が蓄積されてはいないと思いますが、今後は予断を許さない

状況だと思います。歴史を紐解くと、どの時代でも不平不満が高まると「民衆の暴動」が

起きています。少し前までは暴動というと「暴力的行為を伴うデモ」でしたが、

今はそれだけではありません。暴動の手段も多様化しました。そう考えるとSEALDsの活動や、

「保育園落ちた。日本死ね。「(それを言っているのは)私だ」という動き、はたまた

SNS上で繰り広げられる有名人、芸能人叩き・・・。

 

もしかすると、政権与党のみなさんは昔の暴動のイメージがあるので、“まだ大丈夫”だと

思っているかもしれませんが、すでに「民衆による暴動」は起きていると考えた方がよいと

思います。かなり危うい状態だと思います。

 

不満のホットスポットは「ママさん社員とその周辺」「非正規雇用者」「偏差値の低い大学の

就活生」「引退後のアスリート」などなど。そろそろ待ったなしだと思います。

 

ちなみに、私が会長を務めるマードゥレクス社ではワーキングマザー先輩社員が

「ワーキングマザーとして働くときの心構え」について伝授する「ママさん会」なるものを

やっています。これは素晴らしい試みなので、Project Dressで取材してもらうことにしました。

記事になりましたらお知らせしますね。

 

 

おまけー1:“焼きそば”って本当は“炒めそば”じゃないのか、と真剣に議論する中国人たちと

遭遇。聞き耳をたてていたら、“ぺヤング”は何そばか、が正しいのかに議論が発展。

あれは何そばなんだろう?

 

 

おまけー2:いま発売中の雑誌THE 21で「原点の1冊、これからの1冊」のコーナーで

おススメの書籍を紹介しています。107Pです。

 

 

おまけー3:6月3日(金)の夜に社会人2年目限定のキャリアトークを特別開催します。

社会人2年目の方々同士の悩み共有と私のキャリアトークの場です。

お近くの2年目の方にお声がけください。

 

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