柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.606 腹立たしい部下がいる方へ

リーダーのフラストレーションの大半はヒトが原因です。

 

・お願いした仕事のクオリティが低い

・遅い

・抜け漏れがある

・態度が悪い

・報告がない など等

 

みなさんの周りにも思い当たる人がいませんか? お困りではありませんか?

 

例えば、経営会議で必要な資料のとりまとめをお願いしたとします。

発注側は当然その資料を確認した上で会議に臨みたいと思っています。

しかし、担当はそのイメージを持っていません。その会議に間に合えばいいという認識です。

しかも、資料を提出したら自分の仕事は終わり、と思っています。

 

更には作成した資料の内容で発注者から追って質問があるという認識がありません。

朝一番の経営会議の資料を前日の夜にメールで送りつけて終わりです。

 

この手のヒトは途中で確認作業をしませんので、期待した内容の資料であることは

まずありません。おそらく凡ミス系の間違いもあります。しかし、もはや経営会議当日。

その資料を使わざるを得ません。経営会議の席上、あなたは四苦八苦することになる・・・

 

こういうことが繰り返されるとさすがにどんな温厚なリーダーでもキレます。

感情的にもなります。厳重注意をするでしょう。それでもそのヒトの仕事ぶりが

変わらないともはや仕事をお願いできなくなります。そうなると重荷が増えるのは自分です。

 

イメージがわいていないヒトに、ああやれ、こうやれ、と言っても無理でしょう。

その“やれ”の意味するところがわかっていません。期待する仕事ぶりにはなりません。

 

“資料は経営会議の前日の昼までに仕上げてほしい”とリクエストを出したとします。

しかし、途中で摺合せをしていないと期待外れのものが出てくる可能性があります。

その日の午後に提出してもらった資料の修正・レビューをやろうとしても、

当の本人が外出予定をいれていたりします。

 

納期、その後の時間の使い方、作業途中の確認・・・、こうしたことをこと細かく

指示・確認しないといけなくなります。毎回これをやるのではたまりません。

 

まずは、自分が持っているイメージをそのヒトにも感じてもらうこと。ここに注力しましょう。

 

そもそも、この手の指示をしないといけない対象者は仕事に対する姿勢や時間の使い方が

自分とは全く異なります。常日頃から腹立たしく思う存在のはずです。そうなると

日常的なコミュニケーションがますます不足します。イメージを共有するどころの

話ではなくなっています。

 

そうであっても、頑張って自分がもっているイメージを感じてもらうための時間を

創りましょう。なぜ、納期は当日ではなく前日なのか、なぜ、途中で摺合せが必要なのか、

なぜ、提出した後に修正する可能性があるのか・・・

 

これらを注意でなく諭します。おそらく対象者はやってもやっても怒られるとして

構えています。構えている相手は聞く領域が狭くなっていますので、

あなたのメッセージを受け止めきれません。相手の緊張を解くこと。まずはここからです。

 

これを何度かやってもダメな人は本当にその仕事に向いていません。別の場所で

別の仕事に就いてもらった方が本人にとってもいいはずです。そこは躊躇せずに伝えましょう。

 

こういうことをやるのがヒトをマネジメントするリーダーの仕事です。

(正直、辛い仕事です。だからリーダーは報酬が高いのです。報酬も一般とそう変わらない

場合には給与決定者が“わかっていない”ので、早々に退散しましょう。)

 

 

おまけー1:ホテル関係者の皆様へ:ホテルのルームサービスでワゴンを部屋にいれて

サインだけ求めて立ち去るホテルスタッフがいますが、これはルームサービスを頼む

ゲストのイメージを共有しておりません。

 

“お召し上がりの用意を致しましょうか?”と一言、声をかけられるように指導いただきたく。

 

 

おまけー2:紫田様、と書かれる率が高いです。ますます高くなってきた感じがします。

“紫じゃなくて下に木”というと、見たことがない漢字がでてきます。

いい説明の仕方ないでしょうか?

 

おまけー3:“サンビャクエンです” と800円を言い間違えるスタッフがいるコンビニがあります。

180円を“ヒャクサンジュウエン”と言っているので、3と8を間違えて覚えているのだと思います。

毎回、黙って正しい金額を出していますが、お店的にはレジの金額が合わなくなってないかなー。