柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.620 始まりは婚礼の仕事

先日ひょんなことから「Wedding womanフェスティバル2016」なるイベントで基調講演を

させていただきました。結婚式場、レストラン、ホテル、ウエディングプランナーなど、

結婚産業に携わるプロの女性たちを対象としたイベントです。例の台風の日でしたので

開催が危ぶまれましたが、100名を超える参加者でした。

 

そもそも、ウエディング業界のイベントでなぜ私なのか。当初は主催のWedding-jobの

石渡社長にお断りしたのですが、私がホテル業界出身であること、ウエディング業界に

努めるアラサ―女性たちに共通したキャリア上の悩みがあること、石渡さんとは長い

付き合いであること、等から最終的にはお引き受けすることにしました。

(ついでに私が会長を務めるマードゥレクス社の化粧品のご紹介をさせていただきましたが。)

 

そうなのです。私は社会人になって1年9か月ほどホテルで宴会サービスの仕事をしていました。

当時、ホテルで結婚披露宴を挙げるのがブームだったので、土日祝日は間違いなく

結婚披露宴を担当していました。

 

私の役目は全体の進行管理です。参列者の誘導、新郎新婦の入退場、スピーチや出し物、

加えて料理・飲み物のサービスのタイミングの合図出しが仕事です。進行に影響を

与えうるあらゆる事への対処が役割です。

 

2年弱で150件程度担当したと思います。加えて、一時期、休日に披露宴の司会を

たくさんやっていました。最初は友人・知人の披露宴で頼まれてやっていたのですが、

そのうちにその披露宴に出席していた人から頼まれ・・・となんだかわからない展開に

なりました。通算で63件やりました。

 

あるとき、司会終了後、参列されていた親族の方から名刺交換を求められ、「

マーサー社長」の名刺を出したところ、“マーサーさんというのは司会の会社なんですね。

”とブランディング上問題ある反応だったので、これを機に辞めました。(笑)

 

披露宴は2時間半の予定が3時間、4時間になってしまうことも多々あります。1日2回転が

当たり前でしたので、昼の部が押してくると夜の部の関係者が来てしまう。関係者からすると、

お祝いの席です。粗相があってはいけません。いかにバタバタしている様子を見せることなく、

お迎えできるか。全ては段取りにかかっていることを学びました。

私にとっては非常に強い原体験です。

 

また、披露宴というイベントではいろいろなハプニングが起きます。しかし、

そのハプニングを披露宴に影響させるわけにはいきませんから、最大級の機転が

求められます。まさにOT(有事の体験型ケーススタディ)的展開がてんこ盛りでした。

これもその後の私の糧となりました。

 

私が体験したハプニングの一例です。

 

・ウエディングケーキ入刀の際に「ナイフ」がなかった

・新婦がメインの高砂テーブルでトイレが間に合わずお漏らしをした

・“2次会のお知らせです”と言って新郎の昔の彼女が会場の外の廊下で「告発状」を配った

・新郎新婦の婚前旅行の写真を見て、新婦の父親の血圧が上がって倒れた

・披露宴が延びたためにプロの司会者が途中で帰った

・大雪で新郎が来れず、披露宴開始が8時間遅れた など等

 

Wedding-job社長の石渡さんと話しているうちに、“そうか、自分はウエディング事業を

通じて学んだんだ”と痛感して、今、ウエディング事業に関わっている若者たちが

困っているのであればお役にたちたいと思ったのです。

 

しかし、今思い返しても冷や汗ものの対応でした。こういう経験を若いうちにできたのは

本当に良かったと思います。

 

この手の私の社会人になったばかりの頃の経験談入れながら、社会人経験3年目くらい

までの方を対象とした「入社1年目からの仕事の流儀」という本を出します。

9月20日配本と聞いています。

 

例によって六本木ヒルズのアカデミーさんのご好意で「出版記念セミナー」を

やらせていただくことになりました。

 

9月26日(月)の夜です。アカデミー会員以外に特別に75席開放いただきました。

みなさんの周囲の若者(社会人になって3年目までが対象)で、柴田の話を聞かせたい

という人がいましたら、以下のURLからお申込みください。ご招待します。

もちろん、メルマガ読者で社会人年齢3歳以下の方は歓迎します。(先着順とします。)

 

https://indigoblue.co.jp/library_event/

 

 

おまけー1:Wedding womanのイベント会場への移動時間が少なかったので秘書のSさんが

タクシーを手配してくれました。神谷町のビルを出たところ、待っていてくれたのは

超高齢の運転手さん。

 

“行先ご存じですか?”と聞いたところ、

“はい。でも知りません。”と。 げげと思って、住所と伝えたところ、

“ナビの使い方わかりません”

 

モニタリングかと思う展開でした。(それでも定刻前に会場入りできました。なせばなる!)

 

 

おまけー2:自宅近くのコンビニ店の店員は外国人留学生が主。

名札を見ると「ンコ」さんだったり、「ハゲ」さんだったり。

日本人店長、名前呼ぶの困るだろうなあ。

 

おまけー3:Amazonプライム会員へのサービスすごいですね。

しかし、これは関係業界にとっては、明らかに“デストロイヤー”です。