柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.621 3つのWHY?

「3つのWHY?」をご存じですか? 

商品開発や企画など提案を考える際に自問すべき基本です。

 

  1. なぜ、この提案が「買い手」にとって良いのか?
  2. なぜ、自分たちが「買い手」にとってベストパートナーなのか?
  3. なぜ、「買い手」は(買うことを)今、決めるのがよいのか?

 

この3つのWHY?について納得できる回答を用意できると、その提案は「買い手」に刺さります。

 

最初の、“なぜ、この提案が「買い手」にとっていいのか?”、これは基本中の基本。

これがないと提案にも何もなりません。

 

自社の強みや商品・サービスの特性を並べたところで意味がありません。「買い手」が

買いたくなるような要素がなければ、「その他多くの情報」と一緒です。自分に関係の

ない情報は無と同じ。刺さりません。だからこそ、提案を考える上で「買い手」のことを

よく知るというプロセスが大切なのです。

 

顧客の購買履歴を分析したり、RFM分析(顧客の購買行動を「最終購買日(Recency)」

「購買頻度(Frequency)」「累計購買金額(Monetary)」の3つの指標から分類し、

顧客の選別と格付けを行うこと)をするのは良いのですが、それだけでは足りません。

顧客像がイメージできていないと刺さる提案にはなりません。

 

顧客像を具体化する手法としてペルソナづくりはおススメです。ペルソナとは自社の商品・

サービスを買う理想の顧客像のこと。属性情報に留まらず、顧客の行動・生き様を

イメージするものです。そこから、なぜ、その行動をとっているのかを想像します。

 

私が会長を務めるマードゥレクス社(化粧品製造販売)の「エクストオイルクレンジング」が

好調です。VOCEのクレンジング部門で6月の月間ランキング第1位でした。

 

この商品のペルソナはこんなイメージです。

 

-どんなに忙しくても、いつでもきれいでいたいと思っている働く女性です

-年齢による気になる部分をしっかりメイクで隠したいと思っている人です

-管理職であったり、人前で話す機会が多い営業・マーケティング・人事の採用担当者です

-毎日忙しく動いています

-自宅に戻ってシャワーを浴びながらクレンジング。すぐに家事が待っている人です

-深夜に帰宅して、翌日朝早く出勤しないといけない人です

-国内外の出張が多い人です

-自分で使う化粧品に多少のこだわりを持っている人です。

-乾燥からの小ジワが気になりだしています

 

この人たちの困りごとの根幹は「時間がない」「お肌の劣化を防ぎたい」です。

 

「エクストオイルクレンジング」はこのペルソナのお客様にとってみると「時間をセーブ

できる「お肌のケアができる」商品なのです。これらが、“なぜ、「買い手」にとって

良いのか?”の答えであり、ご支持いただいている理由です。

 

その次の「なぜ、買い手にとってベストパートナーなのか?」。ここは同じような

商品サービスを提供している会社はどの業界においても多々あるわけで、その中で自社が

選ばれる理由です。顧客価値そのものです。

 

“安い”から。これを顧客価値にするのは大変です。原価や販管費を合理的かつ他社では

真似できない仕組みで低減しませんと苦しくなるだけですから。顧客が価値と感じるものを

提供できるかどうか。ここです。

 

ここまで「買い手」が納得できる理由が整理できたら、あと一歩。最後の“なぜ、今か?”

 

ここでキャンペーンなどの価格訴求はありです。ただ、本質的には今、意思決定すると

顧客価値が高まる、というのが理想的な答えです。

 

「3のWHY?」、ぜひ意識してみてください。役に立つはずです。

 

 

 

おまけー1:忙しいけどお肌の手入れはちゃんとしたいと思っている貴女。

ぜひ、一度使ってみてください。 お役にたてると思います。

 

http://madrex.com/promotion/2016/oilcleansing/

 

 

おまけー2:9月26日の(月)の「入社1年目からの仕事の流儀」出版記念講演の

参加申し込み受付中です。対象は社会人になって3年目までの方ですが、

付き添いとして“そうでない方”の参加もOKです。(若者を連れてきてください。)

 

https://indigoblue.co.jp/library_event/

 

 

おまけー3:「指何本ですか?」「10本」。

このやりとりの後に「エビのフリッター」が10本出てくるとは。