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柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.331 感情をコントロールできたなら

秋空が青く広がった2010年11月3日。この日は忘れられない一日になりました。

この日は15時から横浜でマーサー時代の仲間の結婚披露宴が予定されていました。
前日からの岡山での打ち合わせを終えてから駆けつけるつもりでした。
そこに大学時代の友人のDの悲報。クモ膜下出血とのこと・・・。
このD君の葬儀が11時半から名古屋で執り行われることになりました。

葬儀と披露宴がバッティングしたときには葬儀を優先。
おめでたい御席への出席は遠慮する。
というのがマナーだとは思いますが、この披露宴も欠席するわけにはいかず。
なにしろ、新婦には10年前から披露宴には必ず出席すると約束してきましたので。

早朝に岡山を出て葬儀が始まる前に名古屋へ。棺の中のD君に対面できなくとも、
同じ建物の中で手を合わせることはできます。その後、横浜へ急行すれば披露宴にも
なんとか間に合う。思案の末、そういう段取りにしました。


D君は目立つタイプではありません。しかしながら、仲間にとっては欠かせない一人でした。
D君がいるだけで、なんとなく周囲が安定しました。バランスをとる存在だったと思います。

上智大学グリークラブバリトンパートリーダーを2年間にわたって務め、
ときには練習ピアニストもやっていたD君。社会に出てからもずっと合唱を続けていたD君。
その合唱の練習中に倒れたそうです。

私の記憶の中では、D君が「感情を露わにした」ことはほとんど記憶にありません。
彼は大学時代から感情のコントロールができていました。それが彼の存在感を
深めていたのだと思います。


人間は感情の生き物です。感情があるからこそ、そのヒトの魅力が生まれます。
一方で、この感情のおかげでとんでもない失敗をしたり、ヒトを傷つけたりすることがあります。
ヤヤコシイこの感情とどう付き合っていくか、これが人生を楽しくするかどうかを
左右すると思います。

横浜での披露宴の挨拶で、夫婦生活をうまく続ける秘訣は「感情のコントロール」である
という趣旨の話が続きました。本当にそう思います。
親しき仲でも、この点への配慮がなくなるとなかなか厳しいものがあります。

トップという役割を担っているヒトは要注意です。自分が思っているよりも、数百倍、
周囲はそのヒトの感情の浮き沈みを気にするものです。
特に「不愉快」という感情を気分のままに表に出していると組織がおかしなことになってきます。
社員は常に社長の目を意識した提案を出してくるようになります。
なにしろ、周囲は上の「不愉快な様子」を恐れますから。
そうなりますと、顧客よりも社長の目を気にする集団になります。

しかし、社長とは言え人間。常に感情を押し殺しているのも問題です。
それだと、人間としての魅力がありませんし、持ちません。

ポジティブな感情表現は豊かに、ネガティブな感情表現はひかえ目に。
そういうコントロールができると理想的ですね。

私自身、40歳くらいまでは失敗の連続。ネガティブな感情を大いに出し、
周囲の幹部に対しては、その正当性を説き伏せるという、
最悪な「社長」をやってしまっていました。
そういう状態になると、誰も何も言ってくれなくなるものです。
そうなると、完全に「裸の王様」です。
幸いにも近くにいた秘書やスタッフが"注意"してくれたので、
私の場合には軌道修正することができましたが。

そうは言ってもまだまだです。近くのヒトに対しては、つい気を許して
ネガティブな気分をぶつけてしまい、ハッとすることがあります。
感情とどう折り合いをつけていくか、この修行はずっと続きます。



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おまけー1:岡山の山奥の合宿所で、これまで食べたことのない"鶏肉"を食べました。
やや大味。庭にはなぜかエミューがたくさん飼育されていました。うむむ。



おまけー2:エミューの他にいたのが山羊。しかし、名前が「めえ」というのはちょっと。



おまけー3:携帯できる「ホワイトボード」があるといいなあと思い続けて15年。ついに出ました!
http://www.j-cast.com/mono/2010/10/31079319.html

気に入ったので、最近では持ち歩き、いろいろなところで見せています。