読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.446 お客様は"なぜ"クレームをしているのか?

JALの機内で書いています。久しぶりの海外です。

 

かつて毎月のように成田からどこかに飛んでいた頃は海外旅行というと、

"またか・・・"と食傷気味でしたが、久しぶりの海外、しかも大好きな

東南アジア方面なので数日前から楽しみにしていました。

 

今回、いつもの「秘書にお任せ」ではなく、自分で某旅行代理店のオンライン

サービスで手配してみました。そのせいではないのですが、その代理店の手続き、

システム、対応に不備が連発。出発間際まで、お客様サービス担当者及び発券責任者と

電話で話す破目になりました・・・。

 

公私に関わらず、どんなに割安な提案があっても、今後この代理店を通じて

手配することはないでしょう。

 

"楽しい気持ち"が台無しになりかけたところ、JALのスタッフが機転の利いた対応を

してくれまして、気分がリセット。(やっぱりJALはいい!)と再認識しました。

 

クレームをしている顧客の心象にあるのは次の2点です。

 

1.具体的に困っていることが発生しているので、その対処をしてほしい

2.その"困り事"により、困っている・気分を害していることをわかってほしい

 

出発前夜にeチケットを印刷しようとしたところ、なぜか指定されたページから発券できず、

24時間対応している羽田空港の同社のサポートデスクに電話。

 

ここで対応してくれた女性スタッフは「2」を踏まえた上で「1」に向けて

尽力してくれました。

 

事情を説明すると直ちに手元で私と同じ画面を開き、同じ作業を行い、私の困り事を

確認してくれました。eチケットが発券できないこと、座席の指定を指示通り進め、

「予約しました」という表示が出るにも関わらず予約されないこと。

 

その後、彼女は担当者に電話をして事情を調べるとして電話を切り、15分後に折り返し

連絡をくれました。彼女によると、担当者からの回答は、

 

・出発の2日前にJAL側の予定フライトの遅延が決まり、これにより当初予定していた便とは

 異なる便を利用することになった

・この連絡はお客様に(私に)電話とメールで案内をしたこと (これはその通り)

・お客様(私)が変更前のeチケットを持っているはずなので、そのチケットを出発カウンターに

 持参してほしい

・このような事情で予定便が変更された場合には通常のやり方ではeチケットの発券はできない

 

ところが、変更前のeチケットは持っていませんし、通常のやり方でチケットの発券ができない

ことについては何も連絡がありません。一方で前日に「いってらっしゃい」なるメールが届き、

そのメールの中でここからマイページにアクセスしてeチケットを発券せよ、とあったわけです。

その指示に沿って発券しようとしたらできないので困っていると話すと、

 

その担当者は、

 

「そうですよね・・・、おかしいですよね・・・。但し、予約は間違いなくされて

いますので搭乗できないということはありません。ご安心ください。成田のサポートスタッフが

9時から出勤しますので、連絡しておきます。JALのカウンターで問題なくチェックインできる

ようにしておきます。座席の予約についてもリクエストしておきます。」

 

という満点の対応。

 

ところが、今朝の成田側とオンラインのお客様サポートの対応が最悪。

 

まず、成田空港でサポートデスクに連絡したところ、「連絡を受けています」と普通の対応。

 

その際に「今回のことは、そちらの仕組み上の問題、または対応プロセスの問題。

自分は旅慣れているから大丈夫だが、そうでない方は出発直前にこういうことがあると

不安になるだろう。旅行者を不安にさせるようなことは代理店としてやってはいけない。

帰国後に然るべき担当に話したい」と伝えたところ、その5分後にお客様サポートから携帯に着電。

 

電話に出るといきなり、「何度もお電話いただいたようですが、今回のことは・・・」と延々と

状況説明に終始。「2:困り事で困っている、気分を害していること」についての配慮はゼロ。

挙句の果てに、「お手持ちのeチケットを出して・・」と「1:具体的に困っている事への対処」

もゼロ。

 

さすがにキレました。昨晩対応してくれた女性スタッフから成田空港のサポートに引き継がれた

内容を把握せずに「文句を言っている客がいるので電話した」という対応です。

その後、発券の責任者という人が電話に出てきましたが、この人も同じ。「2」が全くなし。

 

さすがに、「こんなときにお客側がどんな気持ちになるのか、わかっていますか?」と問いかけた

ところ、「私どもは状況をご説明申し上げ、お詫びする。それが会社としての対応です。」との答え。

やれやれ。

 

なんとも言えない気持ちになっていたときにJALのスタッフが動いてくれました。無事eチケットは

発券。座席の指定(これもリクエストが届いていなかったことが判明)についても、満席にも

関わらず対応してくれました。(他のお客様にお願いしてくれたようです。)

 

今回私がキレた理由は、顧客の心象を理解せず、説明に終始したことです。

"会社の言い訳+申し訳ありません"では、困り事に面している顧客は納得できません。

 

まずは、気持ちを理解、その上で対処の方法について説明、なぜ、このようなことが起きたかを説明、という順番ではないでしょうか。自分が言いたい順番と顧客が聞きたい順番は逆です。

 

しかし、体験型ケーススタディで顧客からのクレームのシーンでも同じような対応をして、

大クレームに発展させてしまう人が結構います。

 

小クレームが大クレームになりそうな時は電話対応ではなく、そのお客様に面して対応する、

それも基本ではないでしょうか。このHなんとかという旅行代理店、結構大手なので成田空港にも

それなりの役職の人はいるはず。なぜ出てこなかったのでしょう。(担当者は上につなぐことも

最初は躊躇しました。)

 

自分の身を守る(弁明や説明)のではなく、困っている顧客の身になって対応する。

顧客商売の原点ですよね。

 

 

おまけ:東南アジアと言えば「オオトカゲ」(コモドドラゴンとか)。

今回は見に行けないので残念です。