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柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.452 日本企業のグローバル化、再掲

ジャカルタのホテルから空港までの車の中で書いています。

今週は水曜日の朝発、金曜日の夜便で帰国という弾丸往復です。

 

それにしてもジャカルタ市内の朝・夕の交通渋滞はひどい。ベトナムよりはましかも

しれませんが・・・。急速に経済が立ち上がると交通インフラが追いつきません。

立体交差や、高速道路を建設しないと、この車の量は捌ききれません。

(車が超ノロノロ。出発時刻に間に合うかなー (+_+) )

 

さて、日本企業のグローバル化。これは積年の課題です。

 

かつて日本以外の国をまとめることをグローバル・マネジメントと称していた時期、

今やそんなことを言っている状況ではなくなりました。地球全体を一つとして考えて、

本社さえも、営業面、管理面、税制等から総合的に最も地の利があるところに

置けばよいという考えになりつつあります。

 

これが更に進むと、日本から多くの日本発の多国籍企業が海外に流出するでしょう。

日本は税制、社会・教育インフラの改善が急務ですねー。昨年も知り合いの

ベンチャー企業が本社をシンガポールに移転しました。

 

さて、グローバルにビジネスを展開する企業がその発展段階で必ず直面するのが、

ビジネス軸と地域軸の整理です。

 

どの多国籍企業でもある特定の国からスタートします。それが発展してくると、

自国の外でもビジネスをやろう!となります。グローバル化の第一段階です。

ここで必要なのは、自国外でも通用する商品やサービスと、かつ、それを強力に

推進してくれるパートナー(販売代理店)です。

 

これがうまく進んできますと、特定の国や地域でのビジネスを更に拡大させたく

なります。そうなると、その国・地域の特性を十分に理解して進めた方がいいに

決まっていますので、本国でのハンドリングを止め、その国・地域で直接

ハンドリングする体制に変わっていきます。これが第二段階です。

 

この段階で最も必要なのは、その国・地域で事業推進と管理の両方ができる

ローカル・リーダーです。

 

事業推進と管理の両方と書きましたのには理由があります。

 

第一段階のリーダーに求められる要件は「営業責任者」です。次から次へ売って

ナンボでした。第二段階になると要件が変わります。「事業責任者」になります。

売るだけでなく、管理、ヒトの育成、明日のビジネスのための種まき、など戦略的

かつ総合的なマネジメントが求められるようになります。まず、この移行が大きな

チャレンジとなります。

 

優れた営業責任者は「自分で成果を出したいヒト」が多いので、組織的な動きや

自分がいなくなった後のことも考えよ、と言われても、なかなか行動様式を変えられません。

第一段階で活躍したリーダーを第二段階でも活躍してもらうとしたら、

その面でのコーチングが必要です。

 

事業責任者として動けるようになったら、思い切った権限の委譲をしましょう。

 

この段階では可能な限り、ローカルに権限を委譲して、一定規模に達するまでは

思う存分ビジネスを伸ばしてもらうのが良いです。本社からあれこれ指図したり、

管理しようとすると、スピードが落ちます。社内のストレスも高まります。

結果としてローカルの事業責任者に優秀な人がいつかないことになります。(すぐに辞めます。)

 

第三段階が「地球規模で考える」です。

 

世界中の主要な地域でビジネスが立ち上がりましたら、第三段階に移行する時期です。

しかし、この段階は第一段階から第二段階のような延長線上にはありません。

オペレーションを本格的に変える「変革」とその覚悟が必要です。

 

第三段階ではハンドリングを本社に戻します。加えて、地域軸からビジネス軸に

意思決定のラインを変えます。ここで、必ず一悶着が起きます。地域によっては

顧客側がグローバル対応を求めていないことがあるからです。

それを盾に反対する地域が必ず出ます。

 

この段階になっていたら、多少無理をしても変革を進めた方がいいです。しかし、ある程度

時間をかけましょう。この軸の変更は一夜にして実行されるものではありません。

1年から2年の時間は織り込み済みにしましょう。(3年以上はかけすぎです。)

 

また、これを推進するための条件を整えましょう。

少なくとも以下の4つは必要です。

 

1.          サードカントリーナショナル(TCN)の活用

2.          グローバルコーディネーターの配置

3.          ITのグローバルIT化

4.          税務・経理のグローバル化

 

本社の国でも、配置された国の人でもないリーダー、これをサードカントリーナショナル(TCN)

と言いますが、優秀な人材にはこのスタイルで主要な地域を統括させましょう。グローバルに

ビジネスを行うことは「内部のストレス」との戦いでもあります。これを吸収し、

建設的な妥協に導くコーディネーターを配置しましょう。IT、経理、税務をグローバルな視点で

動ける体制にしましょう。特に移転価格には本社で総括的に取り組みましょう。

 

その上での十分条件が、グローバル・リージョナルの会議の運営です。この会議を効果的かつ

効率的に運営できるようになると"出来上がり"です。グローバルリーダーの重要なスキルが

英語の会議のファシリテーションです。

 

今回、陪席した企業の地域責任者(日本人)のファシリテーション力は珠玉の出来。素晴らしい。

あそこまでできるヒトは数人しか知りません。

 

 

おまけー1:なんとか空港に到着。夜行便では機内で食事をとらずに寝る。これに尽きます。

 

おまけー2:今回、テレコムスクエアさんでWI-FIルーターをレンタルして出張。

おかげでネット環境的には全く問題なし。もっと前からこのサービスを使えば良かった! 

海外出張・旅行に行く人は絶対に活用した方がいいです! 

 

http://www.telecomsquare.co.jp/

 

 

おまけー3:ラウンジなのに完全にパジャマの人がいる。スキンヘッドで髭。

あの境地にある意味、憧れます。