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柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.624 I love ”ずっこけキャラ”

私は“ずっこけキャラ”の人が好きです。いじられキャラ。その人の話題になると

みなの顔がほころびます。いざというときに“ヌケている”ので仕事上、困ることも

あるのですが、なぜか憎めない。そういうキャラの人が大好きです。

 

昔の私は違いました。“ずっこけキャラ”の人を心のどこかでバカにしていたと

思います。自分はああならないようにしよう、人から弱みを指摘されないようにしよう、

と思っていました。これが若い頃は特にひどかったと思います。社会人1年目、

京王プラザホテルで宴会サービスの仕事をしていたときに、先輩社員から

「柴田はいつも鉄仮面のような顔をしている。他人行儀だ。」と指摘されました。

そのときは、この方の指摘の意味がわからず、仕事とプライベートは別。

完全無欠の仕事ぶりを目指して何が悪いと思っていました。

 

その後、仕事はデキるようになっていきましたが、仲間ができません。こちらが

腹を割っていないので、相手も割りません。当然です。先輩社員たちはずいぶん

気を遣って飲みや競馬に誘ってくれたりしましたが、会社の外で職場の人たちと

時間を過ごすことを嫌い、断ってばかりいました。可愛くない社員でした

 

当時の私は周囲からある程度距離を置かれるような存在であった方がいいとも思って

いました。「白い巨塔」(古くは田宮二郎、最近では唐沢寿明)の戝前教授キャラが理想でした。

 

この考え方は外資コンサルティング会社に就職して悪化します。コンサルティング

会社のユニットリーダー時代の写真が出てきましたが、ひどく“突っ張った”顔をしていました。

 

これは間違いです。自分を強く見せたい、尊敬されたいという虚栄心の権化以外の

何物でもありません。

 

どんなに仕事がデキると自惚れていたとしても、周囲から愛されないキャラクターの

人は失敗します。大きな仕事はできません。このスタイルが間違いだったと

実感しているので、「入社1年目からの仕事の流儀」(大和書房)の中で

「チャーミングであること」を大事な3つのポイントの中に挙げました。

 

“ずっこけ”キャラの人が道を踏み外す典型は、生来“ずっこけ”なのに、完全無欠系を

目指すことです。しかも、自分に対して完全無欠であろうとするだけでなく、周囲にも

それを要求します。そうなると周囲との人間関係がギスギスします。管理職になったり、

後輩ができたときにそうなりがちです。

 

完全無欠系の人のポカや間違いへの周囲の評価は厳しいものがあります。笑えません。

指摘もできません。生来の“ずっこけ”系の人はやはり“ずっこけ”系なので、

いかに完全無欠であろうとしてもポカが出ます。“ずっこけ”キャラであれば、

“すみませーん”で済むものが、完全無欠キープのための言い訳をするようになると、

もうダメです。ヒトが離れます。

 

“ずっこけ”愛されキャラは魅力です。強みです。無理してキャラを変えることはありません

。どのような環境下になっても、その魅力を使いましょう。普通の人ではできることでは

ありません。愛される“ずっこけ”キャラを支えてくれる部下、仲間が現れます。しかも、

その“支え”業務は部下にとっては成長の場になります。

 

“ずっこけ”キャラと“迷惑なやつ”は違います。“ずっこけキャラ”は基本的に人に

対して誠実。自分の失敗を認めます。“迷惑なやつ”は自分の失敗を認めません。

“ずっこけキャラ”の悪口は悪口ではなく愛情表現。“迷惑なやつ”の悪口は“

なんとかしてくれよ”という不満の悪口になります。

 

 

おまけー1:「働きごこち研究所」の藤野代表は“自分を賢く見せるヤナやつ”から、

ナイスガイに変身した実例です。藤野さんの会社のWEBサイトリニューアルに際して、

彼の変化について対談しました。

 

http://www.hatarakigokochi.jp/news/2016/004.php

 

おまけー2:マードゥレクス社(明治神宮前明治通り沿い)近くで昼食をとるときに

いつも困ります。近くにパスタ屋があるのですが、超まずい。あまりにまずかったので

“なんらかの手違いだろう”と思って、再度行ってみたら超まずさ変わらず。

しかし、もう一回くらい行ってしまいそうな“超まずさ”。

 

おまけー3:18時半過ぎの打ち合わせの前に「**さん、肉は好き?」というメールを

出しました。このメールから私が叙々苑のカルビ弁当を持っていくことを想像できる人

は柴田のことがよくわかっています。(某S氏はこのやりとりの後にパンを食べていました。)