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柴田励司の人事の目

Indigo Blue メールマガジン

Vol.486 理と情のバランス

「理と情のバランス」。
 
リーダーに求められることを一つと問われたら、私はこれを挙げます。
 
合理的なものの見方ができる上に、ヒトの気持ちがわかる。状況に応じて、
「理」と「情」の按配をコントロールできる。これこそ、リーダーが目指す姿だと思います。
 
しかし、この「理と情のバランス」を鍛える場がない。実際にリーダーになってみて、
それこそ"七転八倒"するしかないのが現状です。
 
「理」だけとなると、鍛える場は結構あります。「理」を鍛える教材や学校・研修機関は
たくさんありますし、それを問われる場面もたくさんありますね。大学受験もそう。
いわゆる"頭がいい"も、この点を指して言われます。だからこそ、みながここを
鍛えようとするわけです。(ここは鶏と卵の関係。問われる場面が多いので鍛える場が多い。
循環して更にこの傾向が強まっています。)
 
但し、「理」がいかに優れていても、「理」だけじゃダメなことは誰でもわかっています。
ところが、「情」を深めたり、「理と情のバランス」を鍛えたりすることになかなか
意識がいきません。
 
「情」の豊かさを否定する人はいません。
 
「情」が無い人には魅力を感じませんし、ヒトの気持ちがわからない人には人心が集まりません。
ところが、「情」はいかに豊かであっても、それが芸術分野などで表出しない限り、そのヒトの評価の土俵に乗ってきません。そこが課題です。「情」の部分を深める、豊かにすることへの
社会・経済的なインセンティブが弱いのです。ここは学校教育、入学・入社試験、人事評価
基準を変えないと変わりません。
 
「情」の部分を豊かにするのは「理」を鍛えるよりもはるかに難しいでしょう。「情」は
自分だけではどうにもなりません。いろいろな人との関わりや体験から育まれるものです。
自分の"器"の大きさが問われます。一朝一夕にどうなるものでもありません。だからこそ、
リーダーを目指す人がここを意識して若いうちからやっておきませんと、いざリーダーに
なったときに大変です。
 
現職のリーダーの方であれば、それこそ相当意識して「情」に取り組んだ方がいいです。
さもないと、頑張っても、頑張っても"アイドリング"します。
 
こればかりは本人が"その気"になるしかありません。染みついた「理」優先マインドのせいです。
「情」が大事なのはわかっているが「理」が強い方が"優れている"とどこかで思っていますので。
 
ここを壊したい。当人にその気になってもらいたい。これを期して、開発したのがOrganization
theater(OT:体験型ケーススタディ)です。ドラマの一人物として課題に取り組み、そこに
プロの役者が扮する上司、顧客・取引先が登場し、徹底的に「理と情のバランス」を問う
状況に追い込んでいきます。
 
自分で開発しておいて言うのも何ですが、このメソッドは本当に効くことがわかりました。
 
2013年はこのメソッドの開花1年目。おかげさまで当初予定した件数を大幅に上回る実行件数と
なりました。2014年はもっと多くの企業・団体のみなさんにこのメソッドを知ってもらうための機会を創っていきたいと思っています。
 
先日、このメソッドに参加した大学生から質問を受けました。
 
"どうすれば、情を豊かにできますか?"
 
難しい質問です。私の答えは、
 
"自分の殻を破ること。そうしないと周りの人が入って来れない。"
 
この若者とのやりとりは自分への戒めでもあります。ちっぽけなプライドが自分を開くことを
制限する自分いることを知っていますので。もっともっと自分を開かないといけません。
 
 
さて、今年のメルマガはこれで終わりです。2014年もよろしくお願いします。
 
 
おまけ:ささやかですが、IndigoBlueより、クリスマスカードをお届けします。
 皆さまとご家族に大きな幸せが訪れますように。
 
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